食品に接する製品等に用いられるビスフェノールA等の規制について
2024年02月09日、欧州委員会は食品に接触する製品や材料に含まれるビスフェノールA(BPA)及びその他のビスフェノール類を規制するための規則案に関する意見募集を終了しました。本規則案は最新の研究成果に基づき、BPA等の使用を制限することを目的としています。
背景
ビスフェノールA(BPA)として知られている4,4′-イソプロピリデンジフェノールは、缶やフタなどの食品に接する製品の塗料やコーティングに使用されるエキポシ樹脂の製造に使用されています。また、ポリカーボネートやポリスルホンなどのプラスチックや、食品の保管および処理に使用される機器にも含まれています。BPAはこれらの製品や材料から食品に移行する可能性があるため、消費者が摂取してしまう恐れがあります。
食品に接触する塗料やコーティングに対する使用量は、2015年に発表された欧州食品安全機関の意見に従って食品1キログラムにつきBPAの0.05mgが上限として規則(EU)10/2011によって規定されています。
また、生涯にわたり摂取しても健康に対する有害な影響を受けない体重1kg当たりの1日摂取量を指す耐容一日摂取量として、暫定的に体重1キログラムあたり4μgが基準値として設定されています。
欧州委員会から委託を受けた米国国家毒性プログラムの研究成果を考慮したうえで、2023年に欧州食品安全機関は、BPAが生殖、代謝、免疫系などにさまざまな有害な効果をもたらすという最新の見解を公表しました。
耐容一日摂取量は、2015年に示された暫定的な数値の20,000分の1となる体重1キログラムあたり0.2ngとして設定されました。現状において、すべての年齢層において全健康上の懸念があると欧州食品安全機関は結論付けています。
そのため、食品に接触するプラスチック材料および製品等におけるBPAの使用承認に関する規定を更新する必要があると欧州委員会は判断しました。
概要
本規則案は食品に接触する材料や製品の製造においてBPAの食品への移行を可能な限り抑えるため、プラスチック、塗料やコーティング、印刷インク、接着剤、ゴムなどを含む材料および製品でのBPAの使用を禁止するものです。
本規則案の制定及び規則(EU)10/2011の改正によって、食品接触に接触するプラスチックの材料および製品の製造において使用される物質のリストからBPAを削除することを欧州委員会は目指しています。
本規則の施行日以前に適用される現状の規則に準拠した製品については、本規則施行後18ヶ月間は市場への出荷が許可される予定です。ただし、18ヶ月では不十分とされる場合は、さらなる移行期間を設定することも想定されています。
目次
第1条 対象および範囲
第2条 定義
第3条 BPAの使用禁止
第4条 その他のビスフェノール類およびビスフェノール誘導体の使用に関する特定要件
第5条 モニタリングと結果の報告
第6条 コンプライアンスの検証方法
第7条 コンプライアンスの宣言書および裏付け文書
第8条 規則(EC)1895/2005の改正
第9条 規則(EU)10/2011の改正
第10条 経過規定
第11条 廃止
第12条 発効
附属書1 ※ビスフェノールの化学構造の定義について
附属書2 ※コンプライアンス宣言書の内容について
附属書3 ※規則(EU)10/2011の改正内容について
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