第三国からの輸入製品のオーガニック認証について
2024年06月13日、欧州委員会はEUに輸入されるオーガニック製品の認証発行について、不必要な取引の中断を避けるための例外措置に関する委任規則案の公表・意見募集を開始しました。期間は2024年07月11日までとなっています。
背景
規則(EU)2018/848は事業者およびその製品について第三国において管理を実施し、オーガニック認証を発行する権限を有する管理当局及び管理機関を欧州委員会が承認するための規則を定めています。
同規則は輸入を目的とした貨物の検証およびオーガニック認証の発行に関する規定に関して、2022年01月01日に発効した委任規則(EU)2021/1698によって補完されていますが、規則(EU)2018/848に基づく管理当局および管理機関による承認制度は2024年12月31日までに失効します。
2025年01月01日以降、管理当局および管理機関が第三国の事業者および事業者グループを認証および管理するためには、規則(EU)2018/848に従って提出された、基準を満たすことを保証するために必要なすべての情報を含む資料が必要です。
しかし、管理当局および管理機関からの承認の要請は、限られた数しか欧州委員会に提出されていません。
事業者および事業者グループへの証明書の発行は、物理的な実地検査を含む規則(EU)2018/848への適合性の検証を行わなくてはなりません。管理当局および管理機関からの承認申請書の提出の遅れにより、第三国の事業者および事業者グループへの証明書の適時発行のための実地検査を実施できなくなる恐れがあります。
貿易上の混乱を避けるため、認証の発行を待つ間、EUへの輸入を目的とした貨物の検証および検査証明書の発行に関する一時的な例外を提供する必要があるとされています。
本規則案の作成にあたっては、オーガニック生産に関する専門家グループおよび第三国からのオーガニック製品の輸入に従事する主要組織との、公的な協議を含めた十分な議論が行われています。
概要
本規則案は、第三国からEUへの輸入を目的としたオーガニック製品の貨物検証および検査証明書の発行に関する委任規則(EU)2021/1698に対する一時的な例外を提供するものです。
事業者および事業者グループに証明書が発行されるまでの間、オーガニック製品の不必要な取引の中断を避けるため管理当局および管理機関は、第三国において同等の制度の下で承認された規制当局および管理機関が発行した有効な証拠書類を所持している事業者および事業者グループの製品について、規則(EC)834/2007に言及されている適合性の検証に基づき、2025年10月15日まで検査証明書を発行することができます。
また、そのために2024年12月31日までにおいて認証が保留されている第三国の事業者及び事業者グループに対して、同等の制度に基づき承認された管理当局および管理機関が発行した証拠書類は、2024年12月31日以降も、2025年10月15日を超えない限りにおいて、その有効期限が満了するまで有効であると規定されています。
本規則は、欧州官報掲載の3日後に発効されます。
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