動物用抗菌薬使用禁止リストの制定について
2024年7月19日、欧州委員会は使用が禁止される、または一定の条件下において使用が禁止される動物用抗菌薬のリストを定める実施規則(EU)2024/1973を欧州官報にて公布しました。本規則は2026年08月08日から適用され、すべての加盟国に直接適用されます。
背景
■ 動物用医薬品規則(EU)2019/6
- 動物用医薬品規則(EU)2019/6は動物用医薬品の使用に関する規則を定めており、動物用医薬品の製造販売の承認に関する条件も含まれています。加盟国において、ある動物種または症状について関して承認された動物用医薬品がない場合、獣医師は許容できない苦痛の発生を回避等を目的として、販売承認条件外の医薬品を使用することができるとも記されています。
- 同規則は特定の抗菌薬の使用禁止リスト、または特定の条件に従って使用を制限する抗菌薬のリストを、欧州医薬品庁の科学的助言を考慮して設定する可能性に関する文言を含んでいます。
- ヒト用医薬品EUコード指令(EC)2001/83またはヒト用・動物用医薬品認可・監督規則(EC)726/2004に従って、食品生産陸生動物種への使用が認可された動物用医薬品に使用される物質または食品生産水生種への使用が認可されたヒト用医薬品に含まれる物質のリストについて、実施法によって制定可能なことも規定しています。
- 実施法により、ウマ類の治療に必須な物質、またはウマ類に利用可能な他の治療選択肢と比較して臨床的利益がより多く、ウマ類の休薬期間が6ヶ月とすることができる物質のリストが制定可能なことことも規定しています。
■ 欧州医薬品庁の調査結果
欧州医薬品庁は、動物用医薬品の販売承認の条件に含まれていない症状および動物種等での使用、承認を満たしたうえでのヒト用医薬品の使用、動物用処方箋の条件に従って暫定的に調製された動物用医薬品の使用、同じ動物種および同じ症状について第三国で承認された動物用医薬品の使用動物用医薬品規則など、動物用医薬品規則(EU)2019/6に基づく使用の様々なケースを検討したました。
治療上の必要性から、製造販売承認の条件に含まれていない投与経路で医薬品を使用する必要がある場合には、一部の抗菌薬に関してはリスクを著しく増大させる可能性があると結論付けられています。そして、リスクを軽減するために、これらの抗菌薬の使用を個々の動物のみに制限する条件が提案されています。
概要
■ 本規則は使用してはならない抗菌薬のリスト、または特定の条件下でのみ使用される抗菌薬のリストを制定するものです。
- アミノペニシリンとβ-ラクタマーゼ阻害剤、第3世代および第4世代セファロスポリン、ポリミキシンなどが含まれます。
■ 主管当局、獣医師、動物飼育者、関係する経済事業者の法的確実性を確保するとともに本規則の規定と動物用医薬品規則(EU)2019/6に基づき採択される実施法の間の一貫性を確保するため、食品生産水産種およびウマ科種は本規則の対象から除外されます。
■ 欧州医薬品庁の助言を考慮して一部の抗菌剤の使用は特定の条件の下でのみ許可されるべきであり、場合によっては特定の種での使用が禁止されます。
■ ただし、実際には、獣医師がそのような抗菌剤の選択をすることが常に可能であるわけではありません。このようなケースにおいて獣医師は、抗菌薬を選択できなかった理由を示すことができます。また、速やかに抗菌薬の使用を開始する必要がある場合、獣医師はその使用を許可されます。
目次
第1条 適用範囲
第2条 動物用医薬品規則(EU)2019/6の第112条および第113条に基づく抗菌剤の使用条件
第3条 対象病原体の事前同定および抗菌薬感受性試験の条件
第4条 発効および適用
附属書
参考情報
注目情報一覧
新着商品情報一覧
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など