EU|リチウム、ナトリウム、ニッケル等の新たな電池化学の台頭に伴い、廃棄物リストの改正を行う委任決定の公布
廃棄物関連のリスト改正について
2025年05月20日、EU官報にてバッテリー関連廃棄物に対応するため、決定(EC)2000/532に定められた廃棄物リストを改正する委任決定(EU)2025/934が公布されました。2026年11月09日に施行されます。
背景
■ EUでは廃棄物の管理と分類を標準化するため、長年にわたり共通の廃棄物リストおよび危険廃棄物リストが導入されてきました。決定(EC)94/3および決定(EC)94/904により制定されたこれらのリストは、決定(EC)2000/532によって更新されています。
■ しかし、その後のバッテリー技術の進化、とりわけリチウム、ナトリウム、ニッケルといった新しい電池化学の台頭や、それに伴う製造およびリサイクル技術の進展を踏まえ、既存の分類体系では対応が難しくなっていました。また、電池規則(EU)2023/1542により、用語や分類体系が新たに整理されたこともあり、それらに整合するために廃棄物リストの見直しが求められていました。
■ バッテリー化学の進化、バッテリー関連廃棄物管理、バッテリー市場の変化を考慮し、関連廃棄物流の識別および分類の改善、またバッテリー関連廃棄物の分別、リサイクルおよび報告の向上を支援するため、バッテリー廃棄物の安全で効果的な処理を可能とする体制構築の必要性が考慮されていました。
概要
■ 委任決定(EU)2025/934は主にバッテリー関連の廃棄物に焦点を当てた、決定(EC)2000/532の廃棄物に関するリストの大幅な改正を行うものです。
■ 具体的な改正内容は主に下記の通りです。
- 既存項目の修正
単三電池を含む使い捨てカメラに関する項目の記述更新
- 新項目の追加(スラグ関連)
リチウム系、ニッケル系、およびその他のバッテリーのリサイクルから発生するスラグについて、危険物質の有無に応じた新たな分類追加
- バッテリーの種類ごとに廃棄物コードを細分化
製造廃棄物についても危険性に応じた詳細分類の導入。リチウム、ナトリウム、ニッケル、亜鉛など各化学系ごとの識別が可能
- 不要項目の削除
一部項目の削除が削除
- 新項目の追加
バッテリーリサイクルによる固体塩・溶液や、熱機械処理から得られる中間物質に関する分類が新設
- 家庭由来のリチウム電池への新コード
自治体廃棄物として分別されたリチウム系バッテリーに明確な分類が設置
■ また、危険廃棄物の分類は、廃棄物の組成やCLP規則(EC)1272/2008に基づく危険性評価、廃棄物枠組み指令(WFD)附属書IIIに基づく濃度限界値に従って設定されています。
■ 本決定の実施にあたっては、関係事業者や許認可当局に必要な運用変更や施設対応、許可の再構成等の準備期間を与えるため、適用日は2026年11月9日に設定されています。
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