モントリオール議定書の締約国として
2023年12月28日、工業省工場局はハイドロフルオロカーボン(HFCs)輸入とその使用に関する告示を2件、官報公布しました。
ハイドロフルオロカーボン(HFCs)とは
HFCはオゾン層破壊物質ではないことから、従来使用されてきたクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の代替フロンとして開発され、冷蔵庫やエアコンの冷媒などに使用されてきました。しかしながら、HFCはオゾン層破壊物質ではないものの一方で二酸化炭素の数百倍から1万倍以上の強力な温室効果(GWP)があるとされ、2016年のモントリオール議定書キガリ改正により締約国に対するHFCの段階的削減が義務化されました。
「工場局告示 タイにおける ハイドロフルオロカーボン(HFCs)の使用許可に関するガイドライン」
HFCsは「仏暦2535年(西暦1992年)有害物質法」で第3種有害物質に指定されており①生産・輸出入・所有の事前届出 ②製品の登録申請とその許可 ③指定された規則、手続きの遵守 が義務付けられていますが、それに加えモントリオール議定書の定めに則り2045年までにHFCsの使用量を基準値の20%まで削減することを目指し、2024年からHFCsの使用量規制が強化されます。
この告示は上記に伴い、工場局が国内におけるHFCsの使用許可に関する定めを規定したものとなっており、主な内容は以下の通りです。
■HFCsの輸入ライセンスと輸出ライセンスは毎暦年最終日に期限が切れることとし、有効期間が最長1年である旨が定められています。
■2024年01月01日より、この告示に添付されている別表に基づき段階的にHFCsの使用量が削減されることとなります。内容は以下のとおりです。
| 西暦年 | HFCs使用量 (単位:CO2換算メートルトン) |
| 2024-2028 | 58,759,216 |
| 2029-2033 | 52,883,294 |
| 2035-2039 | 41,131,451 |
| 2040-2044 | 29,379,608 |
| 2045 | 11,751,843 |
※「使用量」とは、輸入量から輸出量を差し引いたもの
「工場局告示 有害物質の輸入ライセンス申請者資格および ハイドロフルオロカーボン (HFCs) 輸入許可の検討基準規定」
この告示は前述の「工場局告示 タイにおける ハイドロフルオロカーボン(HFCs)の使用許可に関するガイドライン」の別表に基づくHFCs使用量の段階的削減を実現させるために、有害物質の輸入ライセンス申請者資格および ハイドロフルオロカーボン (HFCs) 輸入許可の検討基準を規定した内容となっています。この告示内で規定されている主な項目は以下の通りです。
■HFCs輸入ライセンス申請者の資格について
※2020年から2022年の間にHFCs、もしくはHFCsが混合されている物質の輸入実績が1年以上ある事業者であること、HFCsの使用目的と輸入計画を作成し、毎年08月31日までに工場局宛てに提出することなどが規定されています。
■HFCsの輸入量割当と管理における測量単位
※HFCsの測量単位はCO2換算メートルトンであることなどが規定されています。
■HFCsの輸入量割当に関する基準と条件
■工場局がHFCsの輸入量割当の審議においてライセンス申請者に対し権利を留保する際の基準
参考:モントリオール議定書とは
モントリオール議定書は、正式には「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(Montreal Protocol on Substances that Deplete the Ozone Layer)」と言い、1987年にカナダ、モントリオールで採択された議定書です。
1985年に採択されたウィーン条約(オゾン層の保護のためのウィーン条約ienna Convention for the Protection of the Ozone Layer:オゾン層の保護を目的とする国際的な対策の基本的枠組みを設定した条約に基づき、オゾン層を破壊する恐れのある物質を指定し、各物質ごとに定められた削減スケジュールに基づき製造、消費および貿易を規制するなどの具体的な取り組みを提示したもので、非締結国との規制物質の輸出入を制限もしくは禁止しています。
タイはモントリオール議定書のの締結国として工場局が主要機関となり、モントリオール議定書に基づくオゾン層破壊物質の使用削減を推進しています。
参考情報
「工場局告示 タイにおける ハイドロフルオロカーボン(HFCs)の使用許可に関するガイドライン」
「工場局告示 有害物質の輸入ライセンス申請者資格および ハイドロフルオロカーボン (HFCs) 輸入許可の検討基準規定」
2023年12月28日官報公布(2023年12月26日発出)
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