2018年に公表された同マスタープランを現状に鑑みて改訂したもの
2024年08月29日、国家水資源委員会(NWRC,National Water Resources Committee)が「20か年タイ国家水資源管理マスタープラン(第1期改訂、2023年~2037年)」を官報公布しました。
改訂版マスタープラン公表の理由
タイでは2018年に「仏暦2561年(西暦2018年)水資源法」が公布され、それに伴い「20か年タイ国家水資源管理マスタープラン(2018年~2037年)」が公表されました。
そのマスタープランについて現状とのギャップを見直し、内容を改訂したものが今回新たに公表された「20か年タイ国家水資源管理マスタープラン(第1期改訂、2023年~2037年)」となります。
このマスタープラン改訂版は、「仏暦2561年(西暦2018年)水資源法」第17条および18条の規定に基づき作成、2022年10月19日に国家水資源委員会による承認、2023年04月05日に国家経済社会開発委員会(NESDC,Office of the National Economic and Social Development Board)の承認、そして2024年06月11日に内閣の承認を経て水資源管理マスタープラン推進小委員会が発行したものとなります。
改訂版マスタープランの改訂点
現状とのギャップに基づき今回改訂された主な事項は以下の通りです。
■ 水資源の状況分析が世界の状況をカバーしていないため、感染症、気候変動、自然を利用した問題解決措置、生態系による適応策、デジタル技術といった現状も考慮して分析をすること
■ 第13次国家経済社会開発計画、仙台防災枠組、BCG(Bio-Circular-Green)経済モデルなど、新たな国家政策や諸国政策もカバーした内容とすること
■ 以前のフレームワークには生態系のすべてのレベルに対するビジョンが欠けていたため、これを含んだ内容とすること
■ 検討予算の要素が目標設定に含まれなかったため、実際の措置の結果が規定された目標に準じていなかったことから、検討予算の要素を目標に含みその措置を現実的なものにすること
■ 枠組みを決定するプロセスに国民が参加する機会が開かれていなかったため、問題提起や発展指針を決定する段階から国民が参加できるようにし、国民の意見をマスタープランに反映すること
改訂版マスタープランの構成
改訂版マスタープランの構成は以下の通りです。
第Ⅰ章:序論
▪これまでの経過
▪マスタープランの作成プロセス
▪実施に関するフレームワーク
▪関連する国家戦略、マスタープランおよび計画
▪最初の水資源管理マスタープランに基づく措置に対する評価
▪最初の水資源管理マスタープランの作成および推進の課題
第Ⅱ章:水資源管理関連の状況評価
▪国内水資源の可能性
▪水使用と管理
▪水資源の問題
▪天然資源と環境
▪重要な外部状況および20年間における国家発展への影響
第Ⅲ章:水資源管理マスタープランの目的、ビジョン、目標および戦略のポイント
▪目的
▪国家水資源委員会の水資源管理方針
▪ビジョン
▪目標
1.生活用水管理
2.生活用水の安定
3.洪水、氾濫の管理
4.水資源生態系の保護と回復
5.マネジメント
第Ⅳ章:措置と評価フォローアップの推進
▪実施に向けた水資源管理マスタープランの推進
▪国家水資源管理マスタープランのブレイクダウン
▪優先順位
▪推進の準備
▪総合の予算配分
▪作業計画ごとの予算配分に対する提案
▪水資源管理マスタープランのフォローアップと評価
第Ⅴ章:附表
▪附表A 2023年から2027年までの目標値
▪附表B 各計画における達成度および影響度指数、業績評価指標との連結
▪附表C 意見聴取会議の結果
▪附表Ⅾ 関連する内閣決議
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