米国|懸念国の特定の国家安全保障技術および製品への米国投資に関する規定を提案

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米国|懸念国の特定の国家安全保障技術および製品への米国投資に関する規定を提案

米国人からの、懸念国の企業への投資や取引を制限する規定案

2023年08月14日、財務省投資安全保障局は、「懸念国における特定の国家安全保障技術および製品への米国の投資に関する規定」の規定案の事前通知を行いました。2023年08月09日の大統領令「懸念国における特定の国家安全保障技術および製品への米国投資に対処する(命令)」を受けて、財務省はこの規定を発行する予定で、今回2023年09月28日まで意見募集を行います。

背景・概要

2023年08月09日、大統領は、国際緊急経済権限法(International Emergency Economic Powers Act、IEEPA)、国家緊急事態法(National Emergencies Act)など米国の法律に基づく権限に従って命令(Order)「懸念国における特定の国家安全保障技術および製品への米国の投資に対処する(Addressing United States Investments in Certain National Security Technologies and Products in Countries of Concern)」を発令しました。大統領は、国家非常事態を宣言し、軍事、諜報、監視、サイバー対応能力に不可欠な機密技術や製品を開発するために米国の対外投資を利用しようとする懸念国の政策や施行に対抗することを決定しました。大統領令の附属書で、大統領は、香港特別行政区およびマカオ特別行政区を含む中華人民共和国(People’s Republic of China、PRC)を懸念国として特定しました。さらにこの命令では、財務長官に、脅威に寄与する可能性のある技術および製品を含む取引のカテゴリーを特定する規制を発行するように指示しています。

米国投資家から懸念国の企業への投資は、利益の移転が含まれ、単なる資本以上に価値があります。また、投資先企業の成功を支援するために、米国の投資機関もしくは人はしばしば、企業のステータスや卓越性の向上や経営支援や投資、人材ネットワーク、市場、追加資金調達などを供給する場合があります。そのため、懸念国企業への米国から投資は、米国の戦略的軍事的地位に悪影響を与える目的で、機密技術または製品の開発を加速するために悪用される可能性があります。つまり、懸念国への投資は、米国の国家安全保障に対する脅威を増悪させるリスクがあります。

今回、財務省(Department of the Treasury)の投資安全保障局(Office of Investment Security)は、2023年08月09日の大統領令「懸念国における特定の国家安全保障技術および製品への米国の投資に対処する(命令)」に基づき、米国の国家安全保障のために、規定案の事前通知を行いました。この規定案では、米国機関もしくは人に対し、懸念国が関わる特定の技術や製品を持つ企業への投資・取引を行うことを禁止、もしくは投資・取引のたびに財務省に通知することを要求しています。

注目すべき内容

財務省は、規定案で主に2点のことを施行することを目的としています。

  • 米国人による、懸念国に所在するまたは管轄下にある特定の事業体の中で、特定のカテゴリーに属する技術や製品を製造・販売している事業体への、特定の種類の投資を禁止するプログラムを確立する。
  • 米国人による、懸念国に所在するまたは管轄下にある特定の事業体の中で、特定のカテゴリーに属する技術や製品を製造・販売している事業体への、特定の種類の投資について、財務長官への通知を必須とする。

このプログラムにおいて、財務省は、米国の個々の対外投資の調査を行うことは想定していません。むしろ、財務省は、米国の投資家もしくは取引当事者が、これから行う懸念国への投資・取引が禁止されているか、通知の対象であるか、または通知なしに許可されているか、を判断し、投資の有無を決定することを想定しています。

米国投資家からの取引の禁止、もしくは通知の提出が必要な技術および製品のカテゴリーは次のとおりです。(1)禁止または通知要件として検討:半導体およびマイクロエレクトロニクス、(2)禁止を検討:量子情報技術、(3)取引の通知要件として検討:AIシステム。

この規則案によって、影響を受ける事業体や個人は、株式取得を行う事業体(M&A、個人出資、ベンチャーキャピタルなど)、(米国ビザの申請代理を行う)グリーンフィールド、その他、合弁事業や米国人投資家などによる債務融資取引が含まれます。この規則案は、米国の国家安全保障にリスクをもたらす懸念国の技術進歩を促進する取引に焦点が当てらており、この規則の下では、公開証券や上場投資信託への特定の投資なども分割もしくは例外的に行うことが薦められています。

このプログラムの内容が、特定の取引の禁止および関連する別の規定に遡及的に適用されることは提案されていません。ただし、財務省は、規則の発効日以降、プログラムの開発と実施についてより良い情報を提供するために、命令の発行日以降に、完了または合意された取引に関する情報を要求することができます。

今後、財務省は、商務省および必要に応じて他の行政部門および機関と協議して、施行規則の発効日から1年後にプログラムを評価し、プログラムの調整が正当化されるかどうかを検討する予定です。この規則制定案の事前通知(ANPRM)では、大統領令の実施に関連するさまざまな事項に関する意見募集を2023年09月28日まで行います。

参考情報

懸念国における特定の国家安全保障技術および製品への米国投資に関する規定案

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