EPA、大気排出量報告要件の改定について意見募集を延期
2023年09月14日、環境保護庁(EPA)は、2023年08月09日に連邦官報で公表された大気排出量報告要件(AERR)案に関する情報収集要請(ICR)に対する意見や情報の募集を再開しました。EPAは、このICRに関する意見募集期間を2023年10月18日までとしています。有害大気汚染物質(HAP)を排出している、もしくはその可能性のある施設の操業に影響があります。
背景
2023年08月09日、環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)は、大気排出量報告要件(Air Emissions Reporting Requirements、AERR)の改定案を、それに関連する情報収集要請(Information Collection Request、ICR)とともに官報(Federal Register)に掲載しました。ICRの意見募集期間は通常30日間であるため、このAERRのICRも2023年09月08日が締め切りとなっていました。しかし、AERR本体への意見募集の締め切りが2023年10月18日であるため、その日付に合わせてICR の意見募集期間も延長するように求める意見が出ていました。そこで、EPAは市民が関連する措置案と合わせてICRを十分に検討する時間を持つために、その意見を取り入れて、ICRの意見募集期間を延長する決定を行い募集を再開しました。
注目すべき内容
2023年08月09日に発表されたAEER本体の改訂内容は以下のようになっています。特に2と6の内容への改訂は、有害大気汚染物質(hazardous air pollutants、HAP)の排出を行っているもしくはその可能性のある施設の所有者や運営者に影響します。この内容への意見募集は2023年10月18日までとなっており、得られた意見や情報による予定改訂内容のさらなる変更にも注目が必要です。
- 州、地方、および特定の部族の大気に関する部局は、現行要件とは異なる方法を用いてEPAに排出量データを報告する。
- HAP排出源施設の所有者や運営者に対して、排出量データの追加の報告を義務付ける。具体的には、排出源となる施設は、州、地方、および特定の部族の大気に関する部局に向けて、(a)HAPの排出に関する情報の報告、(b)大気汚染物質、その前駆物質、およびHAPに関する報告に関して追加内容があり、また(c)規定の火災に関する情報の報告が追加されています。
- 州、地方、および特定の部族の大気に関する部局は、所有者/運営者に代わって要件を実施し、排出量を報告することができる。
- 州、地方、および特定の部族の大気に関する部局は、HAPに関するこのような情報を任意で収集するための新しい実施方法を定義する。
- HAP排出源となっている発電を行う施設は、これに関する報告要件を毎年統一し、発電源報告の期限を段階的に早め、電力需要のピークに関連する特定の発電源の燃料使用データを追加で報告する。また、空港、鉄道操車場、商業用船舶、機関車、および非点源に関する報告のさらなる変更も含まれる。
- HAP排出源施設の所有者/運営者は、最終規則制定に規定される発効日以降に実施されるすべての試験について、性能試験および性能評価データをEPA に報告する。
- EPAは、AERR を通じて収集する情報は、機密扱いの対象とならない排出データであることを明確にする。
- 州、地方、および特定の部族の大気に関する部局は、所有者/運営者に代わって要件を実施する。
参考情報
有害大気汚染物質の国家排出基準とは
有害大気汚染物質の国家排出基準(National Emission Standards for Hazardous Air Pollutants、NESHAP)は、有害大気汚染物質(Hazardous Air Pollutants、HAP)の固定発生源(排出源)についての基準です。有害大気汚染物質は、動物もしくはヒトの癌や生殖機能への影響や先天性欠損症などの他の健康への重篤な影響、または環境への悪影響を引き起こすことが知られている、または疑われる汚染物質のことを指します。EPAは、有害大気汚染物質の排出源として規制の対象となる施設の検査を実施し、法令に遵守しているかを判断します。EPAは、「排出に関する報告書と記録の確認」「施設担当者との面談」「排出する場所があるプロセスの検査」「施設の設計および作業慣行の基準に関する検査」「漏れ検出と修理方法の見直し」について、NESHAPに基づいて検査します。NESHAPの対象となる排出源として、施設は通常、少なくとも2年に1回、州または地方事務所による評価を受けます。そのため、HAPを排出する、もしくはその可能性のある施設(民間の場合、たとえば事業体の製造工場など)は、各排出源カテゴリーのNESPAHの内容やその改定を知る必要があります。
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