新規定置型排出源の性能基準と既存排出源の排出ガイドラインを提案
2024年01月23日、米国環境保護庁(EPA)は、「大型都市ごみ燃焼(Large MWC)施設の性能基準(NSPS)および排出ガイドライン(EG)」の改定案を発表しました。今回の提案では、5年間ごとの見直し期間における達成可能な最大制御技術(MACT)の基準値の再評価などが反映され、また起動、シャットダウン、誤動作時の除外もしくは例外項目の削除などが行われています。1日あたり250トンを超える都市固形廃棄物を燃焼する焼却炉で構成される排出源区分「大型都市ごみ燃焼」の施設で使用されている機器等に関わる事業者に影響が及びます。この提案に関する意見募集は、2024年03月25日が締め切りです。
改定の背景
今回、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)は、以下の3点を背景に既存規則を自主的に差し戻し、「大型都市ごみ燃焼(large municipal waste combustion、Large MWC)」区分に属する施設の新規排出源性能基準(new source performance standards、NSPS)および排出ガイドライン(mission guideline、EG)」を改定することを提案しました。
■ 大気浄化法(CAA)などの下で、規則とされたMACT基準値の問題に関するワシントンD.C.巡回裁判所の判決
■ 大型都市ごみ燃焼(large municipal waste combustion、large MWC)施設の達成可能な最大制御技術(maximum achievable control technology 、MACT)の見直しを求める請願者の要求
■ CAAにより義務付けられている5年ごとの再評価と見直し
新規排出源性能基準(new source performance standards、NSPS)とは
NSPSは、EPAが発行する汚染防止基準です。この用語は、大気浄化法(Clean Air Act of 1963、CAA)では大気汚染排出基準を指し、水質浄化法(Clean Water Act、CWA)では産業廃水の地表水への水質汚濁排出の基準を指しています。米国では、このような一部の公害を防止する法では、基準が発行された時点で排出源が既存の施設であるか、発行後に新規に建設されたか、によって異なる基準が採用される場合があります。新規の施設に対する基準は最新かつ最先端の制御技術、つまり最大制御技術(MACT)で設計できるという原則に基づいて、既存の施設の基準よりも厳しい場合があります。
NSPSは、CAAの下で、新規の固定施設の排出源が環境中などに排出する可能性のある大気の汚染の基準を規定しています。新規の施設は例えば、「化学品製造施設」「ボイラー」「埋め立て地」「石油精製所」などの項目に区分され、各施設のNSPSに従って、排出基準の内容が確立されています。
今回提案された「大型都市ごみ燃焼(Large MWC)」区分に属する施設のNSPSとEG
提案された基準では、CAAに記載されている9つの汚染物質(カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、鉛(Pb)、粒子状物質(PM)、塩化水素(HCl)、二酸化硫黄(SO)、ポリ塩化ジベンゾジオキシンおよびジベンゾフラン(ダイオキシン/フランまたはPCDD/PCDF)、一酸化炭素(CO)、および窒素酸化物(NOX)の排出に関する基準などが変更されています。具体的には、以下の点などが変更されています。
■ Large MWC区分に属する施設の燃焼器(combustors)のNSPSとEGにおける9つの汚染物質の排出制限を改訂。
■ 既存の排出源に対する代替的な%削減基準とNOX排出量の平均化許容値を削除し、数値濃度ベースの排出制限のみに置き換え。
■ モニタリング規定から「起動、シャットダウン、誤動作時(SSM)」が除外もしくは例外項目となっている部分を削除。
■ 規制の文言を合理化。排出基準と性能試験の要求事項を説明する文章を表として表示。
■ 排出源所有者および事業者が、義務付けられた性能試験報告書、性能評価報告書、半期遵守報 告書、および年次報告書の電子コピーを、CEDRI(Compliance and Emissions Data Reporting Interface)を使用してEPAのセントラルデータエクスチェンジ(CDX)を通じて提出するため、記録保持および電子報告要件を改定
■ 現在NSPSの対象である「大型都市ごみ燃焼(Large MWC)」は再設定が行われ、提案された改正基準の下では「既存」排出源となり、 改正ガイドラインの適用遵守日までに改正EGを満たすよう求められる。ただし、適用遵守日以降に建設を開始する、または改正基準の公布から6ヶ月後の日付以降に改造を開始する大型MWC施設は、NSPS排出制限の対象となる「新規」施設となる。
■ 木くず、未使用の木材、および庭木くずのみ、またはこれらの混合物を燃焼するエアカーテン焼却炉に対する要件の明確化。
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