連邦通信委員会(FCC)、デジタル携帯電話・スマートフォンのすべてに補聴器との両立を実現するシステムを搭載することを提案
2024年01月26日、連邦通信委員会(FCC)は、ワイヤレスハンドセット(Wireless Handset、携帯電話やスマートフォンなどのデジタル携帯電話)モデルが最先端の技術によって補聴器と両立することが可能であると暫定的に結論付け、すべての携帯電話・スマートフォンにBluetooth接続技術による「補聴器との両立性」を付属させるため、定義を改訂することを提案しました。また、FCCは、暫定的な結論や定義に関連する多くの実施提案について、2024年02月26日まで意見募集を行いました。
補聴器両立性(Hearing Aid Compatibility、HAC)に関する規則の背景
■ デジタル携帯電話・スマートフォンには、補聴器の性能に干渉する可能性がある無線送信機が搭載されています。
■ 現在までに、連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)は、補聴器対応のワイヤレスハンドセット(Wireless Handset、携帯電話やスマートフォンなどのデジタル携帯電話、以後携帯電話と表記)の需要を考慮し、全ての携帯電話モデルが補聴器と両立できるようにするべきという意見をもっています。
■ そのため、2016年の補聴器に関連したHAC(Hearing Aid Compatibility)命令では、携帯電話からの音源とテレコイル(磁気によって音を拾うため、周囲の雑音に左右されない)モードがあるもしくはない補聴器との両立性を、それぞれの接続モードごとに4段階に分かれて評価しています。
■ この評価設定により、携帯電話の製造者とサービスプロバイダーは携帯電話の開発と普及を行い、補聴器対応の携帯電話のモデル数を増やしています。そして、携帯電話の製造者への2年間もしくは5年間の移行期間、そしてプロバイダーサービスのコンプライアンス期間が経過した現在までに、企業で出荷している全携帯電話総数に対する補聴器対応モデル総数の割合制限は、66%、85%と徐々に引き上げられています。
■ 同じく2016年、FCCは、この対応モデル数の割合制限を100%とする適合性要件が「達成可能」であるかどうかを判断するためのプロセスを確立していました。
■ そして、2024年までに、製造される携帯電話モデルの全てが補聴器対応となることを義務付けるかどうかを決定する意向であることが表明されました。
加えてHAC命令後、利害関係者は独立したタスクフォース「電気通信産業ソリューション同盟(Alliance for Telecommunications Industry Solutions、ATIS)」が設立し、補聴器との両立性に関する進捗状況をFCCに提出していました。
携帯電話における補聴器両立性(HAC)の認定について
■ 今回、このHACタスクフォースの意見や2022年12月に提出された最終報告書、2021年2月にFCCが採択した「補聴器の両立性を判断するための2019年ANSI規格」およびそれに関連する「TIA 5050規格」などを参考に、提案が行われています。提案された改定内容は以下の2点です。
- 全て(100%)のモデルに「Bluetooth接続技術を含むこと」を「補聴器との両立性」として定義付けする
- 上記への移行期間を、発効日より携帯電話の製造者に24か月、サービスプロバイダーに30か月、米国で販売と使用のために輸入される携帯電話モデルに42か月、と設定
それ以外に、今回のNPRMでは以下の点ついても、FCCは意見を募集しています。
- 考慮すべき最先端のBluetooth技術などについて意見を求めています。
- 「携帯電話と補聴器の両立性」の定義付け:現在の補聴器両立性規則(HAC rules)では、2019年ANSI規格の認定が参照されています。2019 ANSI規格では、3つの接続モード(テレコイルモードで機能しない補聴器との音響結合、テレコイルモードで機能する補聴器との誘導結合、および音量制御)の個別部分の全てに両立性を課していません。今回のNPRMでは、この両立性の定義付けについて意見を求めています。
- コンプライアンスの指標:現在、補聴器両立性規則では、携帯電話の製造者やサービスプロバイダーは、既存の補聴器対応の携帯電話モデルがすでに一般に提供されていれば、それを指標とできるとしています。今回のNPRMでは、この「コンプライアンスの指標」について意見を求めています。
- 補聴器への100%両立性のための実装提案やワイヤレス補聴器両立性規則の更新についての意見を求めています。
■ これらの改定内容の提案は、米国内でワイヤレスサービスの免許に関する方針と手続きを定めている無線電気通信局(Wireless Telecommunications Bureau、WTB)からも支持を受けています。
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