米国|EPA、有害物質を貯蔵し河川や湖沼などの水域に排出する可能性のある施設から地域社会や環境を保護するための保護措置を最終決定
EPA、有害化学物質を取り扱う施設に対し、悪天候などのリスクを考慮した緊急時の放出計画を立てることを要求
2024年03月21日、EPAは水質汚濁防止法(CWA)に基づき、悪天候時などの緊急時に河川や湖沼などの水域に危険な化学物質を排出する可能性のある施設に対する安全規定が盛り込まれている環境保護措置を最終規則としました。この保護措置では、有害化学物質を貯蔵している施設に対し、悪天候などのリスクを考慮した緊急時における放出等の計画を立て、対処することを求めています。CWAにおける敷地内の有害物質の基準量の引き下げも行っており、有害物質を利用し貯蔵している施設の事業主などは注意が必要です。
これらの内容を含んだ、「緊急排出時の施設対応計画要件(Facility Response Plan requirements for worst case discharges)」は、2024年3月28日に発表され、2024年5月28日に発効されます。
環境保護措置を改正した背景
水質汚濁防止法(Clean Water Act、CWA)は、有害化学物質を取り扱う施設の所有者または運営者に対し、例えば悪天候などが原因で当該物質を排出しなければならない恐れに対処するため、実行可能な計画書を作成し、環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)に提出することが義務付けられています。近年、気候変動により悪天候などの異常気象の頻度と深刻度が増しており、有害物質を貯蔵する施設の、天候の悪化した緊急時の計画と備えが重要視されています。
最終決定された環境保護措置の内容
2024年03月21日、EPAはCWAに基づき、陸上の非輸送関連施設からの有害物質の、最悪の場合の緊急時排出を規制する、環境保護措置を最終規則としました。有害化学物質を貯蔵し、河川や湖沼などの水域に排出する可能性のある施設から、地域社会や環境を保護する新たな保護措置が含まれています。
この保護措置は、EPAの「化学物質事故防止規則(Safer Communities by Chemical Accident Prevention Rule)」に基づくもので、これまでで最も強力な安全規定が盛り込まれています。具体的には、以下の内容が含まれました。
- 天候悪化などのリスクを評価し、緊急時の実行可能な排出計画を立てて、計画書とする。
EPAはこの計画書に、危険性の評価や対処する要員の役割、責任、対応行動に加え、従業員などの訓練と演習など、さまざまな要素に対応する計画内容に含めるよう要求しています。
- 環境に実質的な危害を及ぼす可能性のある施設をより包括的に選別するために、敷地内の水質汚濁防止法における有害物質の基準量を引き下げました。
- 上記同様に施設を包括的に選別するため、施設対応計画の要件では、環境に実質的な害をもたらすと合理的に予想される施設、①CWA有害物質の最大敷地内量が閾値を超える、そして②航行可能な水域または航行可能な水域への輸送路から半径5マイル以内に位置する、③1つ以上の実質的危害基準を満たす施設を対象としています。EPAでは、現在米国内の約5,400施設がこの計画書の提出義務があると計算しています。
- 以上に含まれる施設は、本規則の発効日から36ヶ月以内に対応計画をEPAに提出することが義務付けられました。この期間中、EPAは、規制対象地域および実施団体が要件を理解できるように計画書作成の支援を行います。
2024年03月28日、この要件を含んだ水質汚濁防止法有害物質施設対応計画が最終規則とされ、2024年5月28日より発効されます。
参考情報
EPA、有害物質を貯蔵し河川や湖沼などの水域に排出する可能性のある施設から地域社会や環境を保護するための保護措置を最終決定
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