連邦航空局(FAA)、宇宙飛行事業のライセンスを求める申請者に対する規則を明確化して最終規則にする
2024年09月19日、運輸省(Department of Transportation、DOT)の連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)は、2015年商業宇宙打ち上げ競争力法(CSLCA)に基づいて、変更を組み込んだ最終規則を発表しました。この最終規則では、有人宇宙飛行規則に、安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士を搭乗させる事業者とそうでない事業者の要件を含む2つの新しいセクションを追加することで、政府宇宙飛行士が搭乗する宇宙飛行事業のライセンスを求める申請者に対して、宇宙船打ち上げに関する規制を明確にするものとなっています。
この最終規則は2024年11月18日に発効し、同日が遵守期日となっています。宇宙飛行事業に関連する事業者は注意が必要です。
米国商業宇宙打上げ競争力強化法とは
2015年11月、米国は商業宇宙打ち上げ競争力法(United States Commercial Space Launch Competitiveness Act、CSLCA)を施行し、運輸長官に、「民間による商業宇宙打ち上げおよび地球への再突入の計画や実行を奨励および促進すること」を指示しました。
この法律には宇宙資源に対する占有、所有、輸送、使用および売却についての私人(民間企業)の権利を認める内容が含まれたため、この年より宇宙開発への民間企業による本格参入の時代がはじまったと言えます。日本も2021年06月15日に、民間企業が宇宙空間で採取した資源について国として所有権を認めることを定めた宇宙資源法(宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律)が国会で成立し、同年の06月23日に公布、12月23日より施行されています。
この最終規則で改正された部分のリスト
2024年09月19日、CSLCAに従い、政府宇宙飛行士に関する規則に組み込むために、連邦規則集第14編(14CFR)の以下のパートが改正されました。
- 14CFRパート401「組織と定義」
- 4CFRパート413「ライセンス申請手続き」
- 14CFRパート415「打ち上げライセンス」
- 14CFRパート431「再使用型ロケット(Reusable Launch Vehicle、RLV)の打ち上げと再突入」
- 4CFRパート435「再使用ロケット(RLV)以外の再突入ビークルの再突入」
- 14CFRパート437「実験許可証」
- 14CFRパート440「財政責任要件」
- 14CFRパート450「打ち上げおよび再突入免許の要件」
- 14CFRパート460「有人宇宙飛行要件」
- 14CFRパート460のサブパートC「安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士による打上げおよび再突入」
- 14CFRパート460のサブパートD「安全上重要な役割を果たさない政府宇宙飛行士による打上げおよび再突入」
最終規則の具体的内容
上記のパート内で具体的に改正された部分は以下の通りです。
- 各パートの「定義」が改正されました。具体的には、「政府宇宙飛行士」「国際パートナー宇宙飛行士」「国際宇宙ステーション政府間協定」の定義が追加され、「有人宇宙飛行事故」「打ち上げ」「打ち上げ事故」「再突入」「再突入事故」「宇宙飛行参加者」の定義が修正され、「政府宇宙飛行士」の定義の追加に伴う変更が取り入れられました。
- パート460に、サブパートC「安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士による打上げ及び再突入」およびサブパートD「安全上重要な役割を果たさない政府宇宙飛行士による打上げ及び再突入」が追加されました。
- パート415、431、435、437、450の有人宇宙飛行の部分が改訂され、打ち上げまたは再突入する宇宙船(ビークル)に搭乗できる人のリストに政府宇宙飛行士が追加されました。また、パート460に事業者が遵守しなければならない規定のリストが追加されました。
- パート437の適用範囲が拡大され、「特定の再使用可能なサブオービタルビークルの打ち上げまたは再突入」が含まれました。
- パート401、413、415、431、435、437、440、450、および460が改正され、実験許可の資格を再使用型サブオービタルロケットから再使用型サブオービタルビークルに拡大するための適合改正が行われました。
- パート440の「財政責任要件」において、「第三者」および「最大損失額(MPL)」の定義から政府宇宙飛行士が除外されました。また、「保険要件」「クレーム相互放棄要件」に「宇宙飛行参加者」が追加されました。さらに、パート440の付録BからEにある「クレームの放棄と責任の引き受けに関するテンプレート」が規則から削除され、別の勧告的回覧(advisory circular、AC)に掲載されています。
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