米国|商務省、10か国の貿易相手国からの耐食鋼(CORE)製品に対するAD/CVD調査を行い、最終決定を発表

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米国|商務省、10か国の貿易相手国からの耐食鋼(CORE)製品に対するAD/CVD調査を行い、最終決定を発表

国際貿易局(ITA)、CORE製品に対するアンチダンピング調査内容とそれに対する最終決定を商務省のホームページで発表

2025年08月26日、米国商務省の国際貿易局(ITA)は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、メキシコ、オランダ、南アフリカ、台湾、トルコ共和国、アラブ首長国連邦(UAE)、ベトナム社会主義共和国(ベトナム)の特定の耐食鋼(CORE)製品に対するアンチダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)調査における最終的な判断「税率の範囲」を発表しました。

今後、この関税はITCによって、施行されるかどうかなど詳細が決定されます。COREは、自動車の車体、家電製品、商業もしくは住居用建物、その他の建設用途などに使用されています。これらの製造、流通、流通などに関わる事業体は、今後の動向に注意が必要です。

国際貿易局(ITA)とは

国際貿易局(International Trade Administration、ITA)とは、農業以外の米国のサービスと商品の輸出を促進する米国商務省(U.S. Department of Commerce)の一機関です。ITAでは以下の目標に対して、施行を行っています。

  • 米国市場において、適正な製品を選択するための情報を提供する。
  • 米国の貿易協定に基づき、米国人または事業体の国際市場への参加を保証する。
  • 米国へのダンピングや補助金付きの輸入品による不公平な競争から米国市場を保護する。

アンチダンピング関税(AD関税)や相殺関税(CVD)とは

アンチダンピング関税(antidumping duty(AD)関税)とは、輸出国の国内価格よりも低い価格(ダンピング)で輸出された製品が、輸入国(今回の場合、米国)の国内産業に被害を与えている場合に、その価格差を相殺するために課される関税をいいます。一方、相殺関税(Countervailing Duty:CVD)とは、輸出国の政府が特定の輸出品に対して補助金などの支援を行い、その結果として製品が輸入国で不当に安く販売される場合に、その補助金の効果を相殺するために課される関税をいいます。

上記2つの関税は、補助金を受けた貨物が輸入される事実、それが国内産業に損害を与えている事実、および両者の因果関係が認められる必要があります。どちらも輸入国の国内産業を保護するための「貿易救済措置」として、WTO(世界貿易機関)協定で認められており、一定のルールと規律のもとで発動されます。アンチダンピング関税と相殺関税は、「政府補助金」が原因か否かが異なる点です。

耐食鋼(CORE)とは

耐食鋼(certain corrosion-resistant steel、CORE)とは、合金設計によって錆びにくさを内在化させた鋼材をいいます。主にクロム(Cr)やニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)などを添加することで、表面に皮膜を形成し、鋼材内の鉄の腐食(酸化)の進行を防止しています。この特徴を生かして、LNGプラントのパイプラインや支持構造、橋梁や高架道路などの鋼構造物(特に海沿いや積雪地域)、屋根材や外装材(塩害地域の建築物)、電気温水器などのタンク、自動車のマフラーや排気部品など熱と腐食を受ける部分に使用されています。

今回の決定内容

この決定は、米国への約29億ドルの輸入を対象とし、米国の鉄鋼製造業を支援するために行われる、と発表されています。

輸出国

AD税率(パーセント)の範囲

CVD税率(パーセント)の範囲

AD/CVD調査番号

オーストラリア

19.10

該当なし

A-602-812

ブラジル

25.70 – 191.26

4.39 – 16.84

A-351-862/C-351-863

カナダ

5.59 – 8.13

1.14 – 1.50

A-122-871/C-122-872

メキシコ

14.17 – 24.05

0.00 – 13.26

A-201-863/C-201-864

オランダ

22.64

該当なし

A-421-818

南アフリカ

19.21

該当なし

A-791-829

台湾

10.85

該当なし

A-583-878

トルコ共和国

6.48 – 10.49

該当なし

A-489-855

アラブ首長国連邦(UAE)

7.20 – 16.38

該当なし

A520-811

ベトナム

87.07 – 110.19

0.30 – 1.29

A522-843/C-522-844

これらの調査の詳細については、執行・コンプライアンス部門のアンチダンピング及び相殺関税集中電子サービスシステム(Enforcement and Compliance’s Antidumping and Countervailing Duty Centralized Electronic Service System、ACCESS)で確認できます。

今後、ITAとは別の機関である国際貿易委員会(International Trade Commission、ITC)が国内鉄鋼業界に対する損害の最終決定を行います。ITCが貿易相手国からの損害と判定を下した場合、商務省は上記の税率でADおよびCVD命令を発行し、国内鉄鋼業界に対して法律上の救済措置が施行される予定です。

米国において、COREが含まれる上記製品などを扱う事業体は注意が必要です。

参考情報

商務省、10か国の貿易相手国からの耐食鋼(CORE)製品に対するAD/CVD調査を行い、最終決定を発表

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