タイの高齢社会化に対応するため定められたもの
2023年1月6日、保健省は高齢者病院、高齢者リハビリテーション病院の施設基準に関する省令を4つ官報公布しました。高齢者リハビリテーション病院は新たに定義されたもので、タイにおける昨今の急速な高齢社会化に対応した動きとなっています。
告示の背景
タイでは東南アジアの中でも特に少子高齢化が進んでおり、以前から深刻な社会問題となっています。タイ国家統計局(NSO, National Statistical Office of Thailand)のデータによると、2019年時点での60歳以上の高齢者は全人口の16%を超えており、タイ国家経済社会開発委員会(NESDC, National Economic and Social Development Council) の推計では、2040年には人口の31%が60歳以上の高齢者になるとも予測されています。
タイにおける少子高齢化の速さは昨今では日本を凌ぐとも言われており、急速な対応が求められています。
発出された4つの省令の内容
今回の4つの省令はいずれも既存の病院施設基準に関する省令の内容を改正し、一般病院の項から新たに高齢者病院、高齢者リハビリテーション病院の項を独立させたものとなっています。また、高齢者リハビリテーション病院は、今回から新たに定義されたものとなっています。
「仏暦2565年(西暦2022年)保健省令 医療機関名・医療機関名の提示詳細・医療機関内の専門医・診療報酬・薬、医療用品・医療、その他サービス料と患者の権利に関する規定(第2号)」
この省令は「仏暦2562年(西暦2019年)保健省令 医療機関名・医療機関名の提示詳細・医療機関内の専門医・診療報酬・薬、医療用品・医療、その他サービス料と患者の権利に関する規定」を改正したものです。高齢者病院、高齢者リハビリテーション病院は緑色の文字を使用することが定められています。また、既存の病院に対し、その実施には、この省令施行後180日間の猶予期間を設けています。
「仏暦2565年(西暦2022年)保健省令 医療機関、医療機関のサービスに求める条件の規定(第3号)」
この省令は「仏暦2558年(西暦2015年)保健省省令 医療機関、医療機関のサービスに求める条件の規定」を改正したもので、主な内容は以下の通りです。
・「一般病院」「高齢者病院」「高齢者リハビリテーション病院」等を改めて定義、「高齢者病院」「高齢者リハビリテーション病院」そして「特定の疾患を診る専門病院」の説明がなされています。
・ベッドが運べるリフトが少なくとも1機以上あること、それぞれの高齢者、身体障碍者が使いやすい場づくりや器具配置を行うこと、トイレの条件(ドアは外開きもしくは引き違い扉であること)等「高齢者病院」「高齢者リハビリテーション病院」の建物に関する規定がなされています。
・「高齢者病院」「高齢者リハビリ病院」に必要な部署、サービス、システムを定めています。
・この省令に準じて施設の改変等が必要な施設に対し、この省令施行後2年の猶予期間を設けています。
「仏暦2565年(西暦2022年)保健省令 医療機関内の専門、専門職員数の規定(第3号)」
この省令は「仏暦2558年(西暦2015年)保健省令 医療機関内の専門、専門職員数の規定」を改正したもので、主な内容は以下の通りです。
・高齢者病院、高齢者リハビリテーション病院共に8時-20時の営業時間内において常勤、もしくは非常勤の各専門職員を配置すること、その配置数は医業を行うための病床基準数に準じた人数を満たしていることを定め、この告示巻末に病院規模による病床基準数、必要な専門職員の人数の割り当て表がそれぞれ添付されています。
・また、上記と同様に20時から8時までの夜間帯における専門職員の配置数を定め、同じく巻末に病床基準数、必要な専門職員の人数の割り当て表がそれぞれ添付されています。
・高齢者ืに対し専門的な診療を提供している専門病院で、今回の省令以前の省令に則り運営している施設が今回の省令に準じ新たに専門職員の配置を行う場合は、その実施に関し省令施行後180日間の猶予期間を設けています。
「仏暦2565年(西暦2022年)保健省令 医療機関で必要とする医療機器・器具・薬及び医薬品・車両の数量に関する規定(第3号)」
この省令は「仏暦2558年(西暦2015年)保健省令 医療機関で必要とする医療機器・器具・薬及び医薬品・車両の数量に関する規定」に新たな規定事項として「第10/2項」「第10/3項」を付け加えたもので、高齢者病院、高齢者リハビリの各サービスユニット、サポート体制に必要な医療機器・器具・薬及び医薬品・車両の数量を規定しています。
各関係事業者はこの告示にご留意ください。
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