EU|EPO(欧州特許庁)が新たな特許品質憲章を発表

最高水準を満たす製品とサービスの提供

2022年9月30日、EPO(欧州特許庁)は、新たな特許品質憲章が2022年10月01日に発効となることを発表しました。EPOは高品質の特許とサービスを提供することを最重要課題としており、この憲章は幅広いステークホルダーとの広範な協議に基づき、EPOの品質方針を形成する原則を定めたものになります。

EPOにおける「品質」とは

この憲章は、最高レベルの法的確実性、予測可能性、一貫性を提供する欧州特許に対して、EU各国官庁とその利害関係者の双方にとっての品質の試金石として考案され、次の5つのカテゴリーから構成されています。

■ 設計を通じた品質:高品質の製品・サービスを提供するためのシステム構築
■ サポートによる品質:卓越性を実現するための知識共有の促進
■ 共有された価値観による品質:価値観の共有による持続可能な品質の育成 
■ 測定基準と学習による品質:継続的に学習する文化の醸成
■ 対話による品質:ステークホルダーとの継続的なエンゲージメント

この憲章は、品質に関する理解を共有し、常に最高水準を満たす製品とサービスを提供することを目指すEPOの最終的な指針となっています。

EPOは、高品質の特許とサービスを提供し、変革のテクノロジーにおけるイノベーション、競争力、経済成長を促進することにより、国連の持続可能な開発目標の達成と、より安全でスマートな、そしてより持続可能な世界の実現に向けた活動を行っています。また、特許出願の処理、付与後の手続きの実施、ユーザーコミュニティとの交流など、業務のあらゆる場面で一貫してEPOの価値観を実践しており、卓越性を追求し、すべての関係者の間で品質保持を積極的に推進しています。

EPOは、一貫性のある効率的な方法で最高品質の製品とサービスを提供し、法的確実性を確保するというこの取り組みが、ユーザーの満足度向上と欧州特許制度への信頼に繋がることを確信しているとしています。

カテゴリー別の品質目標

各カテゴリー別の品質目標は以下の通りです。

1. 設計を通じた品質

■ 高品質な製品とサービスを提供するためにシステムを構築する。
■ 透明性、効率性、法的確実性を高めるためのプロセスとワークフローの設計及び見直しを行う。
■ 従業員や欧州特許制度の利用者とより密接に関わり、サービスを提供するためのツールや手順を開発する。
■ すべての関係者が経験を積み、効率を向上させることができるよう、共同作業や双方向の作業方法を提供し、促進する。
■ 信頼性の高いインタフェースとデータベースを提供し、関連する技術水準への確実なアクセスを確保する。

2. サポートによる品質

■ 継続的な学習をサポートするために、専門知識へのアクセスを容易にする。
■ 部門を超えた実践のコミュニティを育成し、スタッフがベストプラクティスを交換できるようなリソース、ツール、サービスを提供する。
■ 人工知能の力を活用し、デジタルワークフローを強化する。
■ さらなる品質向上のために、新しい監査対話などを通じて、相互に学び、感謝する文化を醸成する。
■ 積極的に助け合い、支え合うことで、私たちが目指す協力的な環境を構築する。

3. 共有された価値観による品質

■ 最高の品質基準を提供することが、欧州特許制度の長期的な持続可能性に不可欠と認識する。
■ 最高の品質の製品とサービスを実現するために、特許プロセスのすべての段階において、内部及び外部との協力を促進する、等。

4. 測定基準と学習による品質

■ サービスの効率と製品の品質を継続的に改善するために、品質指標を確立する。
■ 品質管理、監査、そして専門家ネットワークの助けを借りて、正確さとコンプライアンスを追跡する。
■ 根本原因分析により、改善方法を特定する。
■ 事実に基づく意思決定を促進し、社内の品質文化を醸成する。
■ 交流プラットフォーム、トレーニング、専用イベントなど、同業者や専門家間のオープンで透明なフィードバックチャネルを促進する。

5. 対話による品質

■ ステークホルダーとの対話を通じ、期待を理解し、ニーズに対応する。
■ ステークホルダーを巻き込み、すべてのフィードバックを大切にしながら、製品とサービスの継続的な改善を推進する。
■ ステークホルダーの期待に応えているかどうかを判断するために、オープンで包括的なコンサルテーションを通じて、定期的に調査し、ステークホルダーとの対話を実施する、等。

特許プロセスの簡素化

■ EPOは、製品・サービスの高い水準を維持するための戦略に支えられ、利用者のために特許プロセスを簡素化する施策を実施する予定です。具体的には、特許出願の処理、付与後の手続きの実施、ユーザーコミュニティとの交流など、業務のあらゆる場面で卓越性を追求し、すべての関係者の間で品質保持を積極的に推進していくとしています。

特許プロセスの取り組み項目は、以下の通りになります。

・ 先行技術をマスター
・ 品質の向上
・ より柔軟な特許付与プロセスの提供
・ 共同作業と知識の伝達を促進
・ 特許手続きとプロセスの調和と簡素化
・ 在庫管理の改善
・ 革新的な製品・サービスの開発

EPOとは

欧州諸国の特許取得を一つの窓口で行うことを目的とした欧州特許条約(EPC)に基づき、1977 年に設立された欧州特許機構(European Patent Organization)の執行機関で、ドイツのミュンヘンに本部を置いています。先願主義を採用するものとし、出願に際しては、英語、ドイツ語またはフランス語のいずれかの言語を選択するものとしています。EPOは、同条約締約国への権利付与を所掌していますが、特許権の効力は、原則として各指定国の国内特許と同一であるため、無効審判や侵害訴訟は各国内で争われることになります。

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