タイ|工場局、発泡ウレタン製造における1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)を使用禁止にする予定であることを公表
環境保護の観点からオゾン層破壊物質の使用削減をさらに推進するため
工業省工場局 ワンチャイ局長より公表された内容
2022年9月16日、工業省工場局は2024年1月より新たに発泡ウレタン製造における1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)の使用も禁止される告示が発表される予定であることを公表しました。モントリオール議定書に則り1995年から現在に至るまで工場局はタイにおけるオゾン層破壊物質の使用削減を推進する主要機関としてその活動を先導してきたことに触れています。
発泡ウレタンは高い断熱性と遮音性があり、主に建材として利用されています。その製造工程の中で1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)が使用されてきましたが、オゾン層破壊物質であるためハイドロフルオロオレフィン(HFOs: Hydrofluoroolefins )を代替品として使用するよう準備が進められています。
またモントリオール議定書は、正式には「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(Montreal Protocol on Substances that Deplete the Ozone Layer)」と言い、1987年にカナダ、モントリオールで採択された議定書です。
1985年に採択されたウィーン条約(オゾン層の保護のためのウィーン条約ienna Convention for the Protection of the Ozone Layer:オゾン層の保護を目的とする国際的な対策の基本的枠組みを設定した条約)に基づきオゾン層を破壊する恐れのある物質を指定し、これら物質の製造、消費および貿易を規制するなどの具体的な取り組みを提示したもので、両事務局は共にナイロビの国連環境計画(UNEP)に置かれています。
以下、工場局より発表された内容の概要です。
■ 工場局は2024年1月1日付で発泡ウレタン製造における1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)の使用を禁止する告示を施行、あらゆる分野でオゾン層を破壊しない物質の使用を早急に進める用意があること。
■ 同時に世界銀行や政府貯蓄銀行、タイ工業連盟などの協力のもと、発泡ウレタンの使用をやめる事業者に財政的および技術的サポートを提供する準備も進めていること。
■ 既にモントリオール議定書に則り1995年から現在に至るまで、工場局はタイにおけるオゾン層破壊物質の使用削減を推進する主要機関としてその活動を先導しており、2017年からは発泡ウレタンを除く全てのスチロール樹脂の製造プロセスにおいてHCFC-141bの使用を禁止した。
その結果、HCFC-141b の ODP(オゾン破壊能力、ODP:Ozone Depletion Potential)は 132トン削減、温室効果ガス排出量は二酸化炭素換算で 870,000 トン削減されたこと。
■ 工業局はさらに発泡ウレタン製造でもその使用をゼロにする段階にあり、2024年1月1日付で発泡ウレタン製造におけるHCFC-141bの使用を禁止する告示を施行、ハイドロフルオロオレフィン(HFOs: Hydrofluoroolefins )を代替品として使用するよう準備を進めていること。HFOsはオゾン層に悪影響を及ぼさず、地球の温暖化現象を抑える効果が期待できるとされている物質として知られている。
■ 工場局はモントリオール議定書が設けている多数国間基金(MLF:Multilateral Fund)の支援を受けており、HCFC-141b使用を削減、もしくは廃止する大小の発泡ウレタン業者を援助する準備ができていること。
■ 2020年から2023年の「フェーズ2」では製造工程でHCFC-141bを使用していた設備をHFOs用に変更する事業者に6,200 万バーツ以上の援助資金を用意していること。
■ 現状、承認を受けた発泡ウレタン業者は2社、申請中の業者は4社。小規模事業者は知識や代替技術のサポートを受けることが可能。
■ 工場局が進めるこれらの事業は、英国グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第 26 回締約国会合(COP26)にて首相が掲げた「2030年までに温室効果ガスを約40パーセント削減、2050年までにカーボンニュートラルを実現、そして2065年までにネットゼロ(温室効果ガスの排出量を「正味ゼロ」にすることを実現する)の実現」という目標とも一致していること。
(工業省工場局 ワンチャイ局長のコメントを元に要点整理)
タイ工場局有害物質管理課は、援助・支援を希望する事業者に対して以下の連絡先への連絡を案内しています。
電話番号+66-2430-6308 内線1716
参考
注目情報一覧
新着商品情報一覧
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など