2023年からクロアチアへユーロ導入
2022年07月14日、欧州官報で「クロアチアへのユーロ導入に関する規則(EC)No 974/98を改正する2022年7月12日付理事会規則(EU) 2022/1207」と「2023年1月1日のクロアチアによるユーロ導入に関する2022年7月12日の理事会決定(EU) 2022/1211」が公布されました。
いずれも2023年01月01日からクロアチアへのユーロ導入が効力を発揮することを正式に定める法令となります。
概要
「ユーロの導入に関する1998年05月03日付理事会規則(EC) No 974/98」では、ユーロの導入に関する規程を定めています。他方、2012年加盟法(2012 Act of Accession)第5条によると、クロアチアは条約第139条第1項に定義される例外規定がある加盟国として位置づけられています。
Croatia shall participate in the Economic and Monetary Union from the date of accession as a Member State with a derogation within the meaning of Article 139 of the TFEU.
2012年加盟法 第5条より引用
欧州連合機能条約(TEFU)の第139条とは、理事会がユーロの導入に必要な条件を満たすと決定していない加盟国を、以下「適用除外加盟国」と称して、ユーロ導入国に適用される各種規程からの適用除外を定める条項です。
しかし、この度、理事会決定(EU) 2022/1211に従い、クロアチアはユーロの導入に必要な条件を満たしており、クロアチアに関する例外措置は2023年1月1日から廃止される予定となりました。即ち、ユーロ導入国に対する規定が同様に適用されることとなったのです。
今回の規則では、クロアチアの国家ユーロ切り替え計画では、ユーロの銀行券および硬貨は、同加盟国の通貨としてユーロが導入される日に法定通貨となることが規定されていることに言及し、その結果、ユーロ導入日と現金切り替え日は2023年1月1日になるとしており、「段階的廃止(phasing-out)」の期間は適用すべきではないと説明されています。
クロアチアってどこ?
クロアチアはイタリアの東の海を挟んで対面の位置、オーストリアやハンガリー、スロベニアの南に位置しています。クロアチアの産業については、日本の外務省が次のようなまとめを公表しています。
(2)クロアチアの主要産業は、観光業、製造業、不動産業などであり、対外貿易における大幅な貿易赤字を観光業からの外貨収入が穴埋めするという経済構造となっている。2019年の観光収入は、前年比4.4%増の105.4億ユーロ(GDP総額の19.5%)であった。
(3)エネルギー、鉱物資源については、天然ガスの約5割、原油の約2割を自給するが、その他の鉱物資源には乏しい。電力は6割前後を自給し(火力及び水力発電)、残りを輸入。隣国スロベニアにあるクルシュコ原子力発電所をスロベニアとの間で共同所有。なお、最終エネルギー消費量に占める再生可能エネルギー(水力を含む)の割合は28%であり、年々拡大している。
外務省-クロアチア共和国(Republic of Croatia)基礎データ 経済概況より一部引用

参考
■ 規則(EU) 2022/1207/欧州官報
■ 決定(EU) 2022/1211/欧州官報
■ TEFU 第139条
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