2020年9月22日、習近平国家主席は「中国は2030年までにCO2排出のピークアウト、2060年までにカーボンニュートラルの達成を実現することを目指す」と宣言しました。それ以来、中国政府は脱炭素に向けた政策を総動員する姿勢を続けています。
こんな中、グリーン・低炭素な発展を目指す企業にとって、温室効果ガス(GHG)の排出量を算定し、GHGの排出状況を明確化することが必要となります。
ここでは、企業のGHG排出量の算定をめぐり、その概念、基準および基準の選び方についてまとめています。
算定基準の選択
企業のGHG排出量の算定とは
GHG排出量の算定は、産業活動が地球生物圏に直接·間接的に排出するCO2(二酸化炭素)およびCO2に換算されたGHG排出量を用いて算定することとします。
そして、企業のGHG排出量の算定については、相応の標準に従い、当該企業におけるGHG排出量の関連パラメータを収集・統計・記録し、すべての排出データを計算・積算することで、企業のGHG排出総量を得るための一連の活動です。
算定基準
下表は、国内外における企業のGHG排出量算定に関するガイダンス又は基準の概要を示したものです。
類型 | 基準名 | 公布機関 | 算定範囲 | 特徴 |
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国際基準 | GHGプロトコル | 世界資源研究所(WRI)と持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD) | 範囲1、範囲2、範囲3 |
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ISO14064-1 | 国際標準化機構(ISO) |
備考:2006年に公布されたISO14064は、次の3つのパートからなっている。
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国内基準 | 発電・鋼鉄・化学工業・石油化学工業・電子機器製造・食品等を含む24の重点業界に関する企業のGHG排出算定方法および報告指針 | 中華人民共和国国家発展改革委員会 | 範囲1、範囲2 | 対象業界によって、GHG排出量の算定方法および報告書の書き方が異なっている。 |
「企業温室効果ガス排出算定方法及び報告指針 発電施設(2022年改正版)」 | 中国生態環境部(MEE) | |||
地方レベルの算定基準:1.北京市:道路運送・電力生産・サービス業・セメント製造・石油化学等の業界を対象とする算定基準;2.上海市:鋼鉄・電力・紡績・製紙・航空・非鉄金属・化学工業等の業界を対象とする算定基準;3.重慶市:「工業企業炭素排出算定と報告ガイドライン」等。 | 北京市、天津市、上海市、重慶市、湖北省、広東省および深圳市の七つの省・市レベルの主管部門 | |||
ご注意:
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現時点で公布された国内基準に基づき、範囲1(直接的GHG排出)及び範囲2(購入した電力・熱の使用に伴う間接的排出)からのGHG排出に関して、算定することができます。そのため、低炭素型サプライチェーン経営を目指す企業は、ISO 14064-1とGHGプロトコルも参考に、範囲1・範囲2・範囲3についてそれぞれのGHG排出を算定することで、ライフサイクル全体でのGHG排出の現状を把握するようお勧めします。
現時点で公布された国内基準に基づき、範囲1(直接的GHG排出)及び範囲2(購入した電力・熱の使用に伴う間接的排出)からのGHG排出に関して、算定することができます。そのため、低炭素型サプライチェーン経営を目指す企業は、ISO 14064-1とGHGプロトコルも参考に、範囲1・範囲2・範囲3についてそれぞれのGHG排出を算定することで、ライフサイクル全体でのGHG排出の現状を把握するようお勧めします。
算定基準の選択
詳細は、下表をご確認ください。
企業の類型 | 関連要件 | 対応 | |
管理対象 | 全国炭素排出権取引市場の重点排出機構 |
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パイロット事業として立ち上げられた地方の炭素排出権取引市場の重点排出機構 |
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管理対象外となる企業 | 全国・地方炭素排出権取引市場の管理下に置かれていない。 | 関連業界の国内基準に従い、管理対象企業の取組を参照しながら、予め企業の炭素排出量を算定することが勧められる。 |
現時点で公布された国内基準に基づき、範囲1(直接的GHG排出)及び範囲2(購入した電力・熱の使用に伴う間接的排出)からのGHG排出に関して、算定することができます。そのため、低炭素型サプライチェーン経営を目指す企業は、ISO 14064-1とGHGプロトコルも参考に、範囲1・範囲2・範囲3についてそれぞれのGHG排出を算定することで、ライフサイクル全体でのGHG排出の現状を把握するようお勧めします。
転載元
REACH24Hコンサルティンググループ
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