2023.06.16
EU|インテリジェント交通システム(ITS)指令改正案について暫定合意
次は両機関での承認・採択へ
2023年06月08日、EU理事会は、インテリジェント交通システム(ITS)指令改正案について、欧州議会との間で暫定合意に至ったことを明らかにしました。暫定合意の内容は、今後、EU理事会および欧州議会で承認・採択される必要があります。
概要
■ 暫定合意は、インテリジェント交通システムの体系的かつ調和的な導入を進めるという野心を維持しつつ、費用対効果の関係や行政能力を十分に考慮した上で、段階的に進める内容となっている。
■ ITS指令の枠組み的性格と、実施法および委任法によるさまざまな技術的介入を基礎とする欧州委員会の提案の構造を維持する。
■ トンネルや橋のアクセス条件、速度制限、交通循環計画、永久アクセス制限、道路閉鎖、道路工事、一時的な交通管理措置などの必要なデータの種類や、交通安全関連の交通情報サービスなど、連合全体で利用可能にすべき重要なサービスは、指令の附属書に特定。
■ 新指令は、少なくとも今後5年間をカバーする実施計画と、道路網の正確な地理的範囲を含む。
■ 提案のいくつかの条項、特に緊急事態の暫定的な扱い、個人情報の保護、仕様と規格の展開と使用の優先分野、EUレベルの技術仕様の開発に適用される原則を明確化。
ITS指令とは?
ITS指令は、革新的な交通技術の開発を促進し、インテリジェント交通システム(ITS)を構築することを目的とする2010年07月に公布された法令です。EU共通の規格や仕様を導入することで実現し、相互運用性(interoperable)と効率的なITSサービスを確立するとともに、EU各国がどのシステムに投資するかを決定できるようになるとされています。
指令は、EUの道路交通部門におけるITSアプリケーションとサービス、およびこれらのアプリケーションと他の交通機関との通信方法に適用されます。
ITSは、情報通信技術を道路交通に応用したシステムであり、インフラ、車両、利用者、交通管理、モビリティ管理などが含まれます。
仕様書・規格書の開発・使用の優先分野として、以下の項目が挙げられています。
-道路データ、交通データ、旅行データの最適な利用(道路利用者が旅行を計画できるようにすること -交通・貨物管理のITSサービスの継続性(トラックが国境を越えてもサービスが中断されないこと等) -ITS交通安全・セキュリティアプリケーション(例:視界不良、道路上の人、動物、瓦礫などのリスクの警告) -車両と交通インフラのリンク(データや情報の交換を可能にするための車両の設備実装等)
優先分野のそれぞれについて、詳細な優先行動が附属書に明記されています。優先行動のさらに細かな仕様は委任法にて規定されています。
EUでは、道路輸送量の増加が見込まれており、道路の混雑、エネルギー消費量の増加、環境・社会問題の発生が予想されていました。このような問題を解決するために、ITSのような革新的な技術が必要とされました。ITSは、さまざまな交通手段や交通管理に革新的なサービスを提供することを目的とした高度なアプリケーションで、ユーザーは交通状況をよりよく知ることができ、交通ネットワークをより安全かつ有効に活用することができるとされています。
本指令の重要な概念である「相互運用性、相互運用可能(interoperable)」とは、システムとその基盤となるビジネスプロセスが、データを交換し、情報や知識を共有できることを意味します。
参考
■ EU理事会報道/EU理事会
■ 欧州委員会報道/欧州委員会
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