米国|有人宇宙飛行規則において、安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士に対する要件などを含む新しい内容が追加された規則案

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米国|有人宇宙飛行規則において、安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士に対する要件などを含む新しい内容が追加された規則案

米国商業宇宙打上げ競争力法の下で施行する有人宇宙飛行規則の規則制定案

2023年08月18日、米国運輸省(DOT)の連邦航空局(FAA)は、2015年11月制定の米国商業宇宙打上げ競争力法(United States Commercial Space Launch Competitiveness Act (CSLCA) of November 2015)の下で、有人宇宙飛行規則に改正を取り入れた規則制定案の通知(Notice of proposed rulemaking、NPRM)を行いました。この規則案では、有人宇宙飛行規則に、安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士を搭乗させる事業者に対する要件を含む2つの新しい内容を追加しました。これにより、政府宇宙飛行士を含む宇宙飛行事業において、ライセンスを求める事業者への規制内容を明確にしています。この規則案に関する意見は2023年10月17日まで募集されています。

背景・概要

米国航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration、NASA)の商業飛行士プログラムは、アメリカの商業打ち上げ業者から輸送サービスを購入することで、アメリカと国際宇宙ステーション(International Space Station、ISS)間の有人輸送を行っています。このプログラムにより、2020年以降、NASAの宇宙飛行士が認可を受けた民間輸送機に搭乗し、地球とISSを往復しています。この政府宇宙飛行士(government astronauts)を地球低軌道とISSに運ぶ新世代の宇宙船と打上げシステムは、ISSの実用性の拡大やISSでの研究時間の増加や発見のために貢献しています。このため、運輸省(Department of Transportation、DOT)の連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)では、商業飛行士プログラムは、宇宙探査の進歩に向けた政府と商業の協力体制に対する画期的なアプローチであると考えています。ただし、ジョンソン宇宙センターとケネディ宇宙センターを含むNASAとFAAは、商業飛行士プログラムにおいて宇宙船に乗るNASAの政府宇宙飛行士に適用される規則内容、両機関と商業打ち上げ業者が関連する役割と責任についての規則内容には、まだ議論の余地があると考えていました。そして、一般的な商業有人宇宙飛行の取り組みを支援するために、法律の変更が必要であることに同意していました。

注目すべき内容

今回の規則案では、以下の内容の改訂が提案されています。全体的に、FAAは、打ち上げ等に関わるサブオービタル(弾道飛行、高度約80~100kmの宇宙空間まで上昇したのち、数分間滞在してすぐに地上に帰ってくるような飛行)機などに同乗する乗組員に対し、長期滞在する宇宙船飛行に必要な訓練プログラムと同様の訓練プログラムや安全規定を提供することを提案しています。この規則案は、宇宙飛行事業に関わる事業者に影響があります。

  • 「政府宇宙飛行士」、「国際パートナー宇宙飛行士」、「国際宇宙ステーション政府間協定」の定義を追加することを提案し、「政府宇宙飛行士」の追加に対応するために必要なその他の定義も改定する。
  • 規則内のサブオービタルロケット運用に関する適用を、このロケットの打ち上げ及び再突入機の運用に拡大する。
  • 政府宇宙飛行士を組み込むために、有人宇宙飛行に関わる内容を改訂し、「人間」という用語を含める。
  • 「第三者」及び「政府職員」の定義から政府宇宙飛行士を除外するために、財政責任要件を更新する。
  • 政府宇宙飛行士の保険要件、及びクレームの相互放棄要件を追加する。
  • クレームの放棄と責任の引き受けに関する内容を規則から削除し、別の勧告的回覧(advisory circular)に掲載する。
  • 安全上重要な役割を持つ政府宇宙飛行士を含む、もしくは含まない、認可もしくは許可された宇宙飛行の事業者および申請者に対する要件を追加する。

参考情報

有人宇宙飛行規則において、安全上重要な役割を担う政府宇宙飛行士や事業者に対する要件などを含む新しい内容が追加された規則案

米国商業宇宙打上げ競争力強化法とは

2015年11月、米国は商業宇宙打ち上げ競争力法(United States Commercial Space Launch Competitiveness Act、CSLCA)を施行し、運輸長官に、「民間による商業宇宙打ち上げおよび地球への再突入の計画や実行を奨励および促進すること」を指示しました。この法律には宇宙資源に対する占有、所有、輸送、使用および売却についての私人(民間企業)の権利を認める内容が含まれたため、この年より宇宙開発への民間企業による本格参入の時代がはじまったと言えます。日本も2021年06月15日に、民間企業が宇宙空間で採取した資源について国として所有権を認めることを定めた宇宙資源法(宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律)が国会で成立し、同年の06月23日に公布、12月23日より施行されています。

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