HHSの食品医薬品局(FDA)、QS規制のCGMP要求事項を国際規格ISO 13485と一致させる改正
2024年02月02日、保健福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)は、品質システム(QS)規制の現行適正製造規範(CGMP)要求事項を改正し、最終規則として発行しました。製品に関する品質管理システム(QMS)要件を他国の規制当局が施行し国際的に認められた基準と整合する内容とし、さらにQMSで国際規格を参照としました。また、この規則作成過程において指摘されていた、医療機器のCGMP要件も明確化しました。この措置により、国際基準と製造機器に関する規制の一貫性が保たれ、安全で高性能かつ高品質の海外製機器をより迅速に米国に導入することができると考えられます。本規則は2026年02月02日に発効します。
現行適正製造規範(Current good manufacturing practice、CGMP)とは
■ まず、適正製造規範(good manufacturing practice、GMP)とは、製品(医薬品と食品)が、原料の入荷から製品の出荷までの過程で安全かつ一定の品質を保たれるように定められたシステムもしくは基準のことを言います。
■ GMPの対象産業としては、米国では保健福祉省(Department of Health and Human Services、HHS)の食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)が管轄する食品、医薬品、化粧品などの製造業とし、製品の製造工程全体を対象としています。
■ 例えば、工場内の衛生管理が適切でない場合、食品への細菌やウイルスの混入が起こり、食中毒などの健康被害が発生します。他にも、製造過程で製品に記載されている原材料以外のものが混入するなど製造管理が適切でない場合、例えば原材料に記載のないアレルゲンが原因となるアレルギーを引き起こす可能性もあります。
■ このような食品や医薬品の事故の発生を防ぐため、GMPの主要な要素は、品質管理、製造工程の管理、施設と設備、従業員の衛生教育と管理、在庫や輸送の管理、廃棄物の管理、などが挙げられます。
■ 品質管理のシステム(quality management system、QMS)の規格として、国際的に国際標準化機構(International Organization for Standardization、ISO)が提供しているISO規格がありますが、この規格もGMPを基礎として取り入れています。
■ 現行適正製造規範(Current good manufacturing practice、CGMP)とは、「現行」の適正製造規範を意味し、最近の科学情報や設備などを取り入れた最新のシステムや基盤のことを言います。連邦食品・医薬品・化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act、FFDCA または FD&C Act)に基づいて、FDAが管理・施行している規則には、このCGMPを取り入れた国際規格を参照するCGMP要件があります。
ISO13485とは
■ ISO 13485は、その他の代表的な規格とは異なり、世界の医療機器法令規制の整合性を促進することを目的として制定された「医療機器に関する品質管理システムの規格」です。医療機器は安全性が何よりも重視されるため、企業や組織に適したマネジメントシステムの構築という観点よりも法令を遵守するという観点が重視されている規格です。
■ ISO13485は、医療機器、体外診断用医薬品、これらの部品や材料で、これらの設計・製造や付帯サービス、その他関連するサービスも含めた医療機器業界に関与している組織を対象にしています。
FDAがCGMP要件を変更する背景と概要
■ FDAは、食品、医薬品などの製造に関わる高性能な機器をいち早く米国に導入するため、管理している規則の内容を他国の規制内容と整合させることを定期的に行っています。今回、このような活動の一環として、FDAは、ISO13485規格の要件内容が米国の品質システム(quality system、QS)規制の要件内容と実質的に類似しており、製造者の品質システムなどの向上に有効で、かつFD&C Actに準拠した医療機器を安定して製造する能力を保証するものであると判断しました。
■ 2024年02月02日、FDAは、連邦規則集21 U.S.C.の820章「品質管理システム規則(Quality Management System Regulations、QMSR)」に基づいて、QS規則で規定される医療機器CGMP要求事項に最新の国際規格であるISO13485規格を参照することを追加・改訂しました。具体的には、以下の点を改訂しました。
①規則のタイトルを修正しました。
②参照におけるISO13485の組み込みが、他のFDA要求事項との矛盾を生じさせないようにするため、ISO 13485で使用される特定の事項や概念を明確にし、またそのための追加要求事項や規定を追加しました。
③コンビネーション製品のための機器の品質管理システム(QMS)要件を明確にし、また、連邦規則集の他の章に適合する編集も行いました。ただし、これら編集は、コンビネーション製品のCGMP要件には影響を及ぼしていません。
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