米国連邦議会の米国上院商務・科学・運輸委員会と下院エネルギー・商務委員会へ米国人プライバシー権利法案が提出される
2024年04月07日、米国上院商務・科学・運輸委員会と下院エネルギー・商務委員会の委員長は共同で、米国人プライバシー権利法(American Privacy Rights Act)の法案を発表しました。この法案では、既存の法律でパッチワーク的に散在した内容をまとめ、米国人のプライバシーの権利とセキュリティの保護方法を包括的に定めています。
これにより、この法律に違反する者に適切な責任を負わせる執行方法を確立することを目的としています。
米国人プライバシー権利法の法案に関する背景
今回の法案は、具体的には大手のITテクノロジーに関係する企業主などによる、企業の利益のために、米国人個人の同意なしに、米国人の行動を追跡し、予測し、操作することを禁止することを目的としています。この法案は、消費者オンライン・プライバシー権法(Consumer Online Privacy Rights Act、COPRA)の成立やアメリカ人の生殖医療データの保護を求めた「My Body, My Data Act」の法案を提出した実績のある米国上院の商務・科学・運輸委員会(Commerce, Science and Transportation)の委員長が提案し、最終的に米国の上下両院における超党派の合意を得ています。
そのため今後、エネルギーまたは商務に関連した委員会の通常審議において、可決される見込みです。
今回の米国プライバシー権利法の法案の内容
この法案は、以下の5点を目的に構成されています。
- 米国人個人のために、国家的に統一されたデータプライバシー権利の基礎を確立する
- 個人データを管理。
- 各州の基準よりも強力な1つの国家的プライバシー基準を設定。
- 企業が収集、保管、利用できるデータは、製品やサービスを提供するために実際に必要なものに限定。
- 米国人個人が、個人情報の行き先を管理することを可能にする。企業がプライバシー・ポリシーを変更した場合、そのためのデータ処理などを個人が拒否できる権利を確立。
- センシティブな個人情報を第三者に譲渡する前に、明示的な同意を必要とし、データ保護を強化。
- 米国人個人の、自分のデータを修正・削除し、取り出すことができる権利を確立。
- 米国人個人が、広告を選択的に拒否できる権利を確立。
- 米国人に、データプライバシーの権利を行使する機会を提供する
- 米国人個人が、プライバシー権を侵害する悪質な行為者を訴え、損害を受けた場合には損害賠償金を請求できる権利を確立。
- 企業が、個人に対して強制的な仲裁を実施することを防止。
- 米国人の市民権を守る
- 企業が個人情報を使って差別することを阻止。
- 米国人個人の住宅、雇用、医療、信用機会、教育、保険、公共宿泊施設への接続において、企業がアルゴリズムを使用して広告などを表示することを拒否できる権利の確立。
- 青少年を含む個人に対する差別などのインターネットからの危害を防ぐアルゴリズムの年次レビューを企業に義務付け。
- 企業に説明責任を負わせ、強力なデータ・セキュリティ義務を確立する
- データのハッキングや盗難を防ぐ強力なデータ・セキュリティ基準を義務付け。
- 企業に対し、法律で義務付けられている、顧客データを保護するために必要なすべての措置を講じる責任を義務付け。
- 個人のデータがいつ外国の敵対勢力に譲渡されたかを知る権利の確立。
- 連邦取引委員会、州、消費者に違反行為を取り締まる権限を提供。
- メインストリートビジネスではなく、データビジネスに焦点を当てる
- 顧客の個人情報を販売しない中小企業は、この法案の要件から除外。
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