特許の開放許諾制度および運用体制を構築する
2022年10月24日に、中国国家知識産権局が「特許の開放許諾の使用料の試算に関するガイドライン(試行)」(2022年56号)の通達を公示しました。「“十四五”知財保護運用計画」を実施し、特許の開放許諾制度および運用体制を構築、整備することが意図されています。
「特許の開放許諾の使用料の試算に関するガイドライン(試行)」
概要
本ガイドラインの序文では、背景として以下のように説明されています。
本ガイドラインは、「中国特許法」等の関連規程に基づいて制定されました。特許の開放許諾制度の実施および運用を支援し、特許の権者が特許の開放許諾を表明する際に、その特許の開放許諾の使用料の支払い方法および基準を公平かつ合理的にすることが意図されています。
適用範囲
本ガイドラインによれば、適用範囲については以下のように明記されています。
本ガイドラインは、特許の権者が特許の開放許諾を表明し、特許の開放許可使用料の支払い基準および方法を明確にする際に、参考として使用することができます。また、知的財産サービス機関が特許の開放許諾の関連サービスを提供する際に実施するものとします。
試算方法
本ガイドラインの第2章によれば、5つの試算方法については以下のとおり明記されています。また、いずれの試算方法においても、開放許諾の「一対多」の性質を考慮し、予想されるライセンシーの数に応じた調整係数を設定することが必要であるとしています。
1.該当特許の自己実施による収益を参考
・試算公式
①固定または換算可能な金額の支払い:特許開放許諾年間平均使用料=特許製品の自己実施による年間平均利益×特許による製品の利益への貢献率×調整係数
②売上高歩合または利益歩合による支払い:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=製品の売上高または利益に対する特許の貢献率×調整係数
2.当該特許の実施許可使用料を参考
・試算公式
①固定または換算可能な金額の支払い:特許開放許諾年間平均使用料=契約済みの一般特許許諾年間平均使用料×調整係数
②売上高歩合または利益歩合による支払い:
・イニシャルペイメントなし:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=契約済みの一般特許許諾のロイヤルティ料率×調整係数
・イニシャルペイメントあり:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=契約済みの一般特許許諾のロイヤルティ料率×調整係数
特許開放許諾イニシャルペイメント=契約済みの一般特許許諾のイニシャルペイメント×調整係数
3.同業界の特許ライセンス統計データを参考
・試算公式
①固定または換算可能な金額の支払い:特許開放許諾年間平均使用料=同業界が統計した1件あたりの平均特許金額×調整係数
②売上高歩合または利益歩合による支払い:
・イニシャルペイメントなし:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=同業界が統計した平均ロイヤルティ料率×調整係数
・イニシャルペイメントあり:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=同業界が統計した平均ロイヤルティ料率×調整係数
特許開放許諾イニシャルペイメント=同業界が統計した平均イニシャルペイメント×調整係数
4.国際的に一般的なライセンス料率を参考
・試算公式
①固定または換算可能な金額の支払い:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=5%×調整係数
②売上高歩合または利益歩合による支払い:特許開放許諾使用料のロイヤルティ料率=25%×調整係数
5.資産評価方法
一般的な資産を評価する際に、インカムアプローチ、マーケットアプローチおよび原価法を推奨します。
参考
1.「特許の開放許諾の使用料の試算に関するガイドライン(試行)」の通達 /中国国家知識産権局
2. 「特許の開放許諾の使用料の試算に関するガイドライン(試行)」
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