2024.05.26
中国|「エネルギー法」の草案
再生可能エネルギーの開発支援を強化し、エネルギーの安全を確保することを目指す
2024年04月24日に、「エネルギー法」の草案は第14期全国人民代表大会常務委員会第9回会議で提案されたと報じられました。本草案では、エネルギーの安全を保障し、エネルギーのグリーン低炭素と持続可能な発展を促進するとともに、エネルギーの質の高い発展を推進することが意図されています。
「エネルギー法」の草案
目的
中国は電気法、石炭法、省エネルギー法、再生可能エネルギー法、都市ガス管理条例など、エネルギーに関する法規はすでに施行されていますが、エネルギー分野における基礎性、統率性のある法律は不足しています。 したがって、エネルギーの質の高い発展を促進し、国家のエネルギー安全を保障するため、「エネルギー法」が制定されることになりました。
構成
本草案は、合計9章69条で構成されています。本草案は、エネルギー分野における深刻な問題につて規定し、エネルギーの安全保障、エネルギーのグリーン低炭素と持続可能な発展の促進、エネルギーの質の高い発展の推進に関する内容が盛り込まれています。
また、再生可能エネルギーの優先的な開発、化石エネルギーの合理的な開発とクリーンで効率的な利用、化石エネルギーから非化石エネルギーへの転換、高炭素エネルギーから低炭素エネルギーへの転換を推進することが意図されています。
エネルギーの開発利用制度の最適化
本草案は、エネルギーの開発利用制度に関する内容を規定しいてます。まずはエネルギー構造調整の方向性を明確にしました。本草案は、再生可能エネルギーの優先的な開発を支援し、化石エネルギーの合理的な開発とクリーンで効率的な利用を促進するとともに、非化石エネルギーの化石エネルギーへの転換、高炭素エネルギーから低炭素エネルギーへの転換を推進することを目指しています。
また、エネルギー開発利用政策を明確にし、それぞれ再生可能エネルギー、水力発電、原子力発電、石炭、石油、天然ガスなどの開発利用の基本政策の方向性を規定しました。その他、草案によりますと、電力、ガス、熱などのエネルギーを供給する企業は、利用者が安全で持続的で信頼性の高いエネルギー供給サービスを受けることを保障しなければならないと規定されています。
事業者に関する内容として、エネルギー輸送運営企業は運行安全レベルを向上させ、いかなる組織と個人もエネルギーインフラの安全を害する活動に従事してはならないことが挙げられます。
また、本草案は、農村のエネルギー発展を奨励・支援し、都市と農村のエネルギーインフラと公共サービスシステムの建設を統一的に計画し、農村地域で一時的なエネルギー供給不足が発生した場合、農村の生活用エネルギーと農業生産用エネルギーを優先的に保障することを目指しています。
エネルギー市場システムの構築の強化
本草案は、エネルギー市場システムの確立を加速させることを目指しています。主な内容は以下の通りです。
Ⅰ.自然独占事業と競争的事業との運営を分離させることを促進する
Ⅱ.全国統一のエネルギー取引市場の建設を推進する
Ⅲ.エネルギー分野の川上・川下企業の協同発展を奨励する
Ⅳ.エネルギー価格メカニズムの構築を推進する
Ⅴ.エネルギー分野の国際投資と貿易協力を促進する
備蓄管理システムの応急制度の健全化
本草案では、効率的で協調的なエネルギー備蓄システムの確立と改善し、エネルギー備蓄の種類、規模を規定しています。政府備蓄と企業備蓄を結合し、現物備蓄と生産能力備蓄、鉱物地備蓄を統一的に計画することを実行することが意図されています。
また、エネルギー緊急対応能力を強化するため、本草案では、政府備蓄貯蔵事業者は、政府備蓄の安全性を確保するための内部管理システムを確立し、改善する必要があり、エネルギー応急システムの建設を強化し、エネルギー応急対策案を制定しなければなりないと規定されています。
監督管理の強化及び法的責任の明確化
本草案では、エネルギー主管部門などの関係部門の監督検査措置、監督管理情報システムの構築、エネルギー業界の信用システムの構築の強化、関連紛争の解決メカニズムの健全化などについて規定しています。また、以下の違法行為に対する法的責任を明確にしました。
Ⅰ.政府及びその関係部門の職員は法に基づいて職責を遂行していないこと
Ⅱ.電力、ガス、熱などのエネルギー供給を担う企業が正当な理由なくエネルギー供給サービスを拒否したり中断したりすること
Ⅲ.エネルギー輸送運営企業は、条件に合致する企業などの組織に対してエネルギー輸送サービスを提供していないこと
Ⅳ.エネルギー応急状態が発生した場合、関係部門及び個人がエネルギー応急義務を負わず、応急処置措置を取らないこと
参考
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