非優遇、普遍優遇制、地域的な優遇原産地証明書発行プロセスを統合
2024年07月30日、中国税関総署は「中国輸出品原産地証明書管理弁法」を公布しました。現在、中国より発行された原産地証明書は非優遇、普遍優遇制、地域的優遇原産地証明書など約20種類が存在しており、複数の原産地証明書管理プロセスと管理要件を統合するため、中国税関総署は「中国税関法」、「中国輸出入商品検査法」及びその実施条例、「中国輸出入品原産地条例」に基づき本弁法を制定し、2024年09月01日から施行します。
2009年06月14日に元国家品質監督検験検疫総局令第114号より公布され、2016年10月18日の元国家品質監督検験検疫総局令第184号、2018年04月28日の税関総署令第238号及び2018年05月29日の税関総署令第240号より改正された「中国非優遇原産地証明書管理弁法」は同時に廃止されます。
背景
非優遇と優遇原産地証明書の管理プロセス及び管理要件は一致するようになりつつあって、税関総署も原産地証明書のセルフプリントや、インテリジェント審査などの多くの改革措置を公表しました。中国税関総署は現行の「中国普遍優遇制原産地証明書管理弁法」と「中国非優遇原産地証明書管理弁法」が原産地証明書業務にマッチしない現状を改善するために、本弁法を制定しました。
主な改正内容
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行政簡素化と権限委譲を着実に実施するため、中国税関総署は輸出品原産地企業登録を取り消し
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「地域性全面的な経済パートナー関係協定」(RCEP)などの優遇貿易協定の規定に基づき、中国税関総署は生産者を原産地証明書申請者の範囲に組み入れ
適用範囲
第二条の規定により、本弁法は非優遇原産地証明書、普遍優遇制原産地証明書、地域的な優遇原産地証明書のビザ管理業務に適用されます。
定義
第二十六条では、本弁法に使用される専門用語の定義について以下通り明記されています。
非優遇原産地証明書とは、最恵国待遇、反ダンピング輸出と反補助金、保障措置、原産地表示管理、国別数量制限、関税割当などの非優遇貿易措置、および政府調達、貿易統計などの活動において、輸出品の原産地が中国内であることを確定するために発行された証明書類です。
普遍優遇制原産地証明書とは、中国の輸出品が普遍優遇制授恵国関税減免の待遇を受けさせるために発行された、輸出品の原産地が中国国内であることを証明する書類です。
地域的な優遇原産地証明書とは、中国の輸出品に他の締約国が自由貿易協定あるいは優遇貿易手配項目に承諾した関税減免待遇を受けさせるために発行された、輸出品の原産地あるいは原産資格を証明する書類です。
事業者に関わる要項
- 輸出品の出荷者、生産者は自らまたは代理人に委託してビザ発行機関に原産地証明書を申請することができます。
- 申請者は規定に従って原産地証明書の申請情報を記入し、製品輸出取引領収書などの製品原産資格、原産国(地区)を証明する資料を提出しなければならなりません。申請者は初めて原産地証明書を申請する場合に、企業の統一社会信用コードと英語名などの基本情報も提供しなければならなりません。
- 申請者は輸出品の出荷前または出荷時にビザ発行機関に原産地証明書を申請しなければならないと規定されていますが、第11条によって、輸出品の出荷日から1年以内に証明書類を提出し、原産地証明書の事後申請をすることもできます。
目次
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第一章 総則
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第二章 原産地証明書の申請、審査と発行
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第三章 原産地証明書の事後発行、再発行と変更
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第四章 原産地審査
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第五章 監督管理
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第六章 附則
参考
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