EU|各地域の工芸品および工業製品の知的財産を保護するための規則案

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EU|各地域の工芸品および工業製品の知的財産を保護するための規則案

地理的表示の対象を拡大へ

2022年04月13日、欧州委員会は、各地域の伝統的慣行の独創性や信頼性に依存する工芸品および工業製品の知的財産を保護するための規則案を公表しました。この枠組みは、ムラーノガラス、ドネガルツィード、リモージュ磁器、ゾーリンゲン製カトラリー、ボレスワヴィエツ製陶器といった製品を対象とするものとして紹介されています。

これらの製品は、欧州、時には世界的な評価や地位を得ているが、生産者はこれまで、製品の原産地や評価とその品質を結びつけるEU表示の保護を欠いている状態であったとされています。規則案は、2020年11月に採択された知的財産行動計画を背景としたものとされています。

また、生産者、地域当局、欧州議会、地域委員会から、工芸品および工業製品の保護のための規制的枠組みを作るよう欧州委員会に求める声があったことにも触れられています。

現行のEU法は、農産物、食品、ワインの地理的表示を保護しているに留まります。

地理的表示(原産地表示)

欧州委員会は、ワインや農産物の地理的表示制度の成功を踏まえ、生産者が自らの地域や伝統的なノウハウに関連した工芸品や工業製品を保護し、欧州や世界全体に影響を及ぼすことを可能にすることを目指すために、この規則案を位置づけているとしています。

規則により、消費者はそのような製品の品質を認識しやすくなり、より多くの情報を得た上で選択することができるようになるほか、欧州の各地域で技能や雇用を促進、誘致、維持し、その経済発展に貢献することができるとされます。

概要

■ 工芸品(craft)や工業製品(industrial products)の地理的表示に関するEU全域での保護を確立し、生産者がEU全域で製品の知的財産権を保護・行使できるようにする。また、この新規則は、オンライン販売を含む偽造品への対処を促す。現在、国レベルで存在する断片的で部分的な保護に対処する。

■ 2段階の申請プロセスを確立することにより、工芸品および工業製品のための地理的表示登録を簡単かつコスト効率よく行えるようにする。これにより、生産者は指定された加盟国当局に地理的表示申請書を提出し、同当局は合格した申請書を欧州連合知的財産庁(EUIPO)に提出し、さらなる評価と承認を受けることになる。

国内で評価手続きを行っていない加盟国は、EUIPOへの直接申請手続きも可能になる。また、この提案では、生産者が製品仕様への準拠を自己宣言する可能性もあり、制度の軽量化とコスト削減を図ることができる。

■ 世界知的所有権機関(WIPO)の下、工芸品や産業用地理的表示を対象とする「原産地呼称と地理的表示に関するジュネーブ法」の加盟国すべてで、登録工芸品や産業用地理的表示の生産者が製品を保護できるようにし、国際地理的表示保護との完全互換を可能にする。

同時に、EU域内で第三国の対応する地理的表示を保護することも可能になる。

■ 生産者、特に中小企業が新しい本物の製品に投資し、ニッチ市場を創出するためのインセンティブを提供することで、欧州の農村地域などの発展を支援する。欧州の農村地域や低開発地域において、そうしなければ消えてしまうかもしれない独自の技術を保持することにもつながる。

参考

■ 工芸品・工業用製品地理的表示規則案/欧州委員会

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