附属書VIに注記11と12を新たに追加する提案
2022年06月22日、欧州委員会は化学物質の分類、表示および包装の一般規定を設けるCLP規則の改正案を公表し、2022年07月20日までの意見募集を開始しました。
改正案の内容は、混合物の分類に係わる特殊ルールを新たに追加するもので、混合物を生殖毒性として分類するケースについて、附属書VIへ新たな注記を設ける内容です。
改正案の内容
CLP規則の附属書VIには、化学物質の分類・表示に係わる「調和分類・表示(CLH)」制度についての関連規定と対象物質が整理されています。対象物質は一覧表に整理されていますが、各エントリーの中には、注記が適用されるものがあります。
今回の改正案は、その特殊ルールである注記に、2つの新たな注記を追加する内容となっています。
追加が提案されている注記
注11:上市される混合物中の生殖毒性に分類される個々のホウ素化合物(boron compounds)の濃度の合計が0.3%以上の場合、混合物の生殖毒性への分類が必要である。
(仮訳)
注12:上市された混合物中のこの項目に該当する個々の物質の濃度の合計が、割り当てられた分類に適用される一般的な濃度限界(generic concentration limit)、またはこの項目で示される特定濃度限界値(specific concentration limit)と同じかそれ以上の場合、混合物の生殖毒性としての分類が必要である。
(仮訳)
調和分類・表示(CLH)制度とは?
化学物質の分類、表示に関する基本的な考え方を示す国際的な制度、GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)は、EUにおいてはCLP規則において採用されており、一部、EU独自の内容も規定されています。
CLP規則では、化学物質の分類義務やラベル表示義務について規定を設けていますが、基本的にはCLP規則の規定に沿って事業者が自ら評価・判断・実施して、その結果を報告する仕組みになっています。しかし、事業者が自ら判断するため、同じ物質について、複数の分類や表示が報告されることになります。
そこで、一部の有害性の懸念の程度が大きい有害性区分を有するものについては、EU行政当局が、EUレベルで統一的な分類や表示の内容を判断し、一般に公表しています。それらの対象物質については、事業者は、その統一的な分類や表示の内容を遵守する義務があります。
これがCLHと呼ばれる制度です。CLHの対象物質はCLP規則附属書VI第3部に物質特定情報、分類内容、表示内容とともに整理されており、定期的に更新されています。更新は改正規則という形で官報で公布される法令によって行われます。
なお、CLHの判断内容は、いわばEUレベルの行政当局がその物質をどのように認識するかを示すものであり、他の規制内容、例えば高懸念物質(SVHC)や制限(Restriction)の判断材料の一つにもなるため、分類・表示義務を有する事業者以外も注目すべき内容になります。
参考
■ 改正案/欧州委員会
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