EU|欧州委員会、再生可能水素等に関するパートナーシップをナミビア、カザフスタン及びエジプトと締結し、「公正なエネルギー移行パートナーシップ」に関してインドネシアとの合意を発表

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EU|欧州委員会、再生可能水素等に関するパートナーシップをナミビア、カザフスタン及びエジプトと締結し、「公正なエネルギー移行パートナーシップ」に関してインドネシアとの合意を発表

グリーンディール、デジタル移行等に関する国際協調

1.ナミビア

2022年11月8日、エジプトで開催中のCOP-27において、欧州委員会のフォンデアライエン委員長とナミビアのゲイングブ大統領が、EUとナミビアの原料バリューチェーンと再生可能水素に関する戦略的パートナーシップに関する覚書に署名しました。

この覚書とパートナーシップは、共通の関心に基づいており、EUとナミビアの間で原料及び再生可能水素のバリューチェーンの統合を促進するものとなります。欧州にとって、このパートナーシップは、グリーンディールの目的を実現し、グリーン及びデジタル移行を加速させるために不可欠となります。

ナミビアにとって、この対等なパートナーシップは、資源が持続可能でクリーンかつ包括的な経済成長と開発を支え、変革や経済の多様化を可能にし、さらに地元での選鉱や付加価値の向上に確実に役立つという利点をもたらすものになります。

1.1 パートナーシップの概要

パートナーシップの6本の柱は以下の通りです。

  • ネットワーク化、新しいビジネスモデル、貿易・投資連携の促進・円滑化を含む、重要な原材料と再生可能水素のバリューチェーンの統合(可能な場合)。
  • 環境・社会・ガバナンス(ESG)基準の活用と国際標準との整合に向けた協力。
  • プロジェクト開発に必要なソフト・ハードインフラの整備と、包括性を含む貿易事項への対応と投資環境の改善に向けた協力による民間資本活用のための資金調達。
  • 原材料及び再生可能水素のバリューチェーンに沿った能力開発、研修及び技能開発。
  • 鉱物の知識及び循環性、水素技術及び技能を含む、原材料のバリューチェーンに沿った研究及びイノベーションに関する協力。
  • 規制の調整、特に水素の定義、規格、認証に関すること。

1.2 今後の展望

グローバル・ゲートウェイは、様々な行動、特に原材料及び水素のバリューチェーンに沿った具体的な投資プロジェクトの支援において中心的な役割を果たします。

EUとナミビアは、パートナーシップの署名後6ヶ月以内に具体的な共同行動を合意し、2023年から2024年にかけてのロードマップを作成することになっています。これらは、EU諸国及びナミビアの関連する産業及び金融関係者との緊密な協力の下に実施される予定です。

グローバル・ゲートウェイ:EUが相手国のインフラ投資ニーズに対して、財政、社会及び環境の各側面において持続可能な連結性を提供することを指します。

2.エジプト

2022年11月8日、欧州委員会のフォンデアライエン委員長とエジプト・アラブ共和国のエルシーシ大統領は、シャルムエルシェイクサミットのイベントの一つとして「エネルギーの未来への投資」に出席し、EUとエジプトは、気候変動と環境悪化に立ち向かうと共に、持続可能な開発、エネルギー安全保障、バランスのとれた公正なグリーン移行を促進する旨の決意を表明しました。

特に、再生可能エネルギーの拡大とエネルギー効率の改善に基づく迅速なエネルギー移行を含め、パリ協定の目標を達成し、気温上昇の1.5℃制限を手の届く範囲に維持することへのコミットメントを再確認しました。

2.1 パートナーシップの概要

EU、エジプト間協力の柱を示す覚書の概要は以下の通りです。

  • EUとエジプトは、再生可能水素を、排出量の削減とエネルギー安全保障の確保に大きく貢献し、産業協力、持続可能な経済成長及び雇用創出の機会であると共同で考えている。
  • EUとエジプトは、再生可能水素及びその誘導体の開発、配備、使用及び歪みのない取引を通じて、エネルギーシステムの脱炭素化を加速することを可能とする再生可能水素に関する長期的パートナーシップの確立に関与している。
  • とエジプトは、再生可能水素の製造を可能にし、脱炭素エネルギーシステムへの移行に不可欠な要素である再生可能発電の展開を加速するために必要な措置をとる。両者は、再生可能な水素及びその誘導体の製造、貯蔵、流通及び輸送を促進するための投資を促進する意向である。
  • EUとエジプトはまた、水素経済の発展を促進するために、政策・規制の枠組み、市場評価、研究及びイノベーションに関する協力を強化する。
  • 再生可能水素産業を促進する政策の設計と実施において、特に水の使用に関して、潜在的な環境懸念を慎重に評価し、統合することに特に注意を払う。
  • 両者は、リスク回避メカニズム、民間部門との協力、実行可能な投資プロジェクトのパイプラインの開発などを通じて、再生可能水素バリューチェーン全体において、資金へのアクセスを容易にし、投資を促進することを意図している。

2.2 今後の展望

上記の目標を達成するために、関係する産業界の代表者、規制当局、金融機関、専門家を集め、政策立案と産業界の協力を促進する予定です。すべてのステークホルダーが参加することで、現場でのプロジェクトの実施が加速され、再生可能な水素の利用が増加します。

COP27において、再生可能水素に関するEU・エジプト協力の柱を示す覚書が署名され、EU・エジプト連合協定、EUグローバル・ゲートウェイ、EU地中海アジェンダとその経済・投資計画、EU・エジプトパートナーシップ優先課題に沿ったグリーン移行に関する現行の二者協力が強化される予定です。

このEU・エジプト間の覚書が、EU・地中海再生可能水素パートナーシップを構築するための中心的なブロックとなると考えられています。

3.カザフスタン

11月7日、エジプトで開催されたCOP-27において、EUとカザフスタンが、原材料、電池、再生可能水素の分野におけるEUとカザフスタンとの戦略的パートナーシップに関する覚書に署名しました。  

欧州委員会が締結した戦略的パートナーシップは、EUの重要原材料行動計画に続き3件目となります。この覚書は、原材料及び精製原料の安全かつ持続可能な供給を確保するもので、再生可能な水素と電池のバリューチェーンを発展させ、双方の経済のグリーン化とデジタル変革を促進することを目的としています。

3.1 パートナーシップの概要

既存の強化されたパートナーシップ及び協力協定(EPCA)に基づくこのパートナーシップは、以下の3つ協力分野を中心としています。

協働の分野では、以下の強化を図ります。

  • 原材料、バッテリー、再生可能水素の戦略的バリューチェーンにおける経済・産業統合の緊密化を図る。
  • リサイクルや民間投資の誘致を含む、それぞれのバリューチェーンにおける共同プロジェクトの特定。
  • 高い環境・社会・ガバナンス(ESG)基準の統一。
  • 新技術と持続可能な実践を導入することにより、採掘と精錬のプロセスと技術を近代化すること。

原材料、電池、再生可能水素のサプライチェーンにおけるレジリエンスの向上を図ります。

  • 投資、操業及びパートナーシップに関連する輸出に関する措置の透明性及び情報の強化

以下のテーマに関する能力開発、技能、研究及びイノベーションに関する二国間協力の強化を図ります。

  • 再生可能エネルギー及びデジタル化の利用を含む、重要な原材料のバリューチェーンの脱炭素化
  • 採掘プロセスのグリーン化及び持続可能性
  • 産業鉱物廃棄物の管理と重要な原材料の抽出

3.2 今後の展望

EUとカザフスタンは、パートナーシップの署名後6ヶ月以内に具体的な共同行動を合意した2023-2024年のロードマップを作成することになっています。これらは、EU諸国とカザフスタンの関連する産業及び金融関係者との緊密な協力のもとに実施される必要があります。

4.インドネシア

2022年11月15日、G20サミットの世界インフラ・投資パートナーシップ(PGII)において、インドネシアは、EU、日本及び米国等のパートナー国との間で、石炭から再生可能エネルギーへの移行に向けた取り組みを支援する「公正なエネルギー移行パートナーシップ(JETP)」に関する共同声明を発表しました。

4.1 パートナーシップの概要

共同声明において、インドネシアとパートナー国は、パリ協定の目標に合致し、地球温暖化1.5℃を手の届く範囲に抑えることに貢献する、野心的で公正なエネルギー移行においてアジア諸国を支援するための画期的な気候目標及び関連融資へのコミットメントを発表しました。

この目標には、2050年までに電力部門の排出量を正味ゼロにする加速路線と、再生可能エネルギーの拡大、オングリッド及びオフグリッドの石炭火力発電の段階的停止、規制改革とエネルギー効率に対するさらなるコミットメントに基づく戦略が含まれています。

EUは、パートナー国と共に、インドネシアが温室効果ガスの排出を削減し、その過程で影響を受ける地域社会を支援し、重要な新しい気候目標及び政策を達成するための正しい道筋をつける投資計画を策定する努力を支援していくとしています。

また、労働者と地域社会、特に石炭からのエネルギー転換により最も影響を受ける人々のために、公正なエネルギー転換を達成する具体的な行動の実施は、このパートナーシップにおいて不可欠な側面であるとの認識を示しました。

4.2 今後の展望

インドネシア、EU、パートナー国は、投資、融資、技術支援に関するその具体的な計画を構築するために、今後6カ月間協力していく予定です。

全体として、このインドネシアとの長期的パートナーシップの目的は、補助金、譲許的融資、市場金利融資、保証、民間投資を組み合わせて、3年から5年の間に最初の200億ドル(約194億ユーロ)の公的及び民間資金を調達することになります。

この金額の半分である100億ドルは、IPG(パートナー国グループ)のメンバーによって調達される予定であり、EUとIPGに加盟している国は、約25億ドルの資金を支援することになっています。

このうち、EUは、再生可能エネルギーの開発と統合を通じてインドネシアの電力システムの脱炭素化に貢献する適格プロジェクトを遂行するために、欧州投資銀行(EIB)を通じてパートナーシップを10億ユーロで支援する予定となっています。

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