最新のSOLAS条約の改正動向を反映
2022年12月06日、欧州理事会は、理事会と欧州議会が、「RO-RO」(ロールオン/ロールオフ, roll-on/roll-off)旅客船の安定性要件を改善するため、現行法の改正について暫定的な政治合意に達したことを報じました。国際条約(SOLAS条約)のもと、新しい要件に基づき、既存の法令を改正するものとなります。
概要
■ 改正内容は、国際海事機関(IMO)が海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)に基づき更新された、損傷した旅客船の安定性に関する国際基準との整合性を可能な限り確保するもの
■ IMOは、損傷したRORO旅客船の生存能力を評価するための新しいモデルや、新しい関連要件を導入していた
■ しかし、これらの新しい国際基準は、EUで既に施行されている新造小型船舶の要件に照らすと不十分と思われるとして、改正内容はこれらの船舶について既存のEU法と同等の安全要件レベルを維持している
■ 改正指令は、EU域内でまだ認証を受けていない既存の大型船に対するEU域内の船団参入要件を強化することも目的としている
■ 移項期限を12カ月から18カ月に延長
SOLAS条約
SOLAS条約(海上人命安全条約)は、商船の安全に関する国際条約の中で、最も重要な条約と位置づけられているものであり、国際海事機関(IMO)が事務局を務めています。最初の条約は、タイタニック号の事故に対応して1914年に採択され、第2条約は1929年に、第3条約は1948年に、そして第4条約は1960年に採択されました。
1974年版では、暗黙の了解(tacit acceptance)手続きが導入され、改正が特定の日に行われる前に、同意した数の締約国から改正に対する異議申し立てが行われない限り、その改正が発効することとなりました。これにより、1974年条約は、現在まで多くの改正が行われています。
概要
SOLAS 条約の主な目的は、船舶の安全性に適合した建造、設備、運航のための最低基準を規定することです。海上危険物輸送に係わるIMDGコードとの関連で把握されている方も多いでしょう。海上における危険物輸送規定を定めるIMDGコードは、このSOLAS条約を背景に設けられているものとなります。
■ 旗国(Flag States)は、その旗の下にある船舶がその要求事項に適合していることを保証する責任があり、それが行われたことの証明として、条約に多くの証明書が規定されています。
■ 管理規定は、船舶とその設備が条約の要件に実質的に適合していないと信じる明確な根拠がある場合、締約国政府が他の締約国の船舶を検査することを認めています。(=ポートステートコントロール)
■ 現在のSOLAS条約は、一般的な義務や改正手続きなどを定めた条文と、14章に分かれた附属書から構成されています。
目次
第 I 章 一般規定
第 II-1 章
第 II-2 章
第 III 章 – 救命設備及び手配
第 IV 章 無線通信
第 V 章 – 航海の安全
第 VI 章 貨物の輸送
第 VII 章 – 危険物の輸送
第 VIII 章 – 原子力船
第 IX 章 船舶の安全運航のための管理
第 X 章 高速艇の安全対策
第 XI-1 章 海上安全強化のための特別措置
第 XI-2 章 – 海上保安を強化するための特別措置
第 XII 章 ばら積み貨物船に対する追加的安全対策
第 XIII 章 – コンプライアンスの検証
第 XIV 章 – 極海域を航行する船舶の安全対策
参考
■ 欧州委員会案/欧州委員会
■ 既存法令 指令2003/25/EC
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