EU|非道路用移動機械(NRMM)の稼働中エンジンの排出ガス監視の手順と要件をNRE-v-5,6以外のカテゴリーのエンジンにも適用へ
NRMM排ガスモニタリング規定のスコープ拡大
2022年12月08日、欧州官報にて、非道路用移動機械(NRMM)に搭載される稼働中の内燃機関からのガス状汚染物質排出の監視に関する規定の、出力56kW未満かつ560kW超の機関への適用について、委任規則(EU)2017/655を修正する委任規則(EU)2022/2387が公布されました。
概要
欧州委員会は、製造者と協力して追加の稼働中モニタリングプログラムを実施し、サブカテゴリーNRE-v-5とNRE-v-6以外のエンジンについて、通常の運転負荷サイクルで実際に稼働する路上移動機械からの排出量を測定するためのモニタリング試験とデータ解析の適合性を評価してきたとして、これらのサブカテゴリーのための適切な稼働中モニタリング規定は、委任規則(EU)2017/655に規定されるべきとしています。
改正内容例:委任規則(EU)2017/655の第2条の改正として、段落1を以下の内容に置き換え。
1.本規則は、非道路用移動機械に搭載される排出段階Vの以下のカテゴリーの稼働中エンジンからのガス汚染物質排出のモニタリングに、そのエンジンのEU型式承認がいつ付与されたかにかかわらず適用される。
(a) NRE及びNRG(全てのサブカテゴリー)。
委任規則(EU)2022/2387 第1条より一部仮訳
(b) NRS-vi-1b, NRS-vr-1b, NRS-v-2a, NRS-v-2b 及び NRS-v-3;
(c) IWP及びIWA(全てのサブカテゴリー)。
(d) RLL及びRLR(全てのサブカテゴリー)。
(e) ATS
(f) SMB
(g) NRSh(全てのサブカテゴリー)。
(h) NRS-vi-1a及びNRS-vr-1a’;
※もともとはNRE-v-5,6のカテゴリーのみ適用範囲に含まれていました。
改正内容例:委任規則(EU)2017/655の第3条の改正として、以下の内容に置き換え。
第3条 稼働中エンジンの排出ガス監視の手順と要件
規則(EU)2016/1628の第19条(1)に言及された使用中エンジンからのガス状汚染物質排出は、以下のように監視されなければならない
(a) 第2条(1)の(a)から(f)に言及する機関については、本規則の附属書に従って監視を行うこと。
(b) 第 2 条第 1 項第(g)号及び第(h)号に掲げる機関にあっては、本規則の附属書に従って実施する。
(i) 本規則の附属書を適用しないこと。
(ii) 欧州委員会委任規則(EU)2017/654(*1)の附属書IIIの4.3項が要求する機関型、又は場合によっては機関群に対する劣化係数(DF)の設定に用いるエージング手順(自動化要素を含む)は、製造者が通常の使用下でこれらの機関の排出ガス耐久期間(EDP)中に予想される使用中の排出ガスの劣化を適切に予測できるよう設計されていなければならない。
(iii) 欧州委員会は、欧州委員会委任規則(EU)2017/654の附属書IIIの4項に定めるDFを決定する手順が、エンジンの耐用年数にわたって汚染物質の排出を抑制するために適切かつ有効であり続けるように、製造者と協力して、5年ごとに、最新のエンジンタイプを含むパイロットプログラムを実施するものとする。
委任規則(EU)2022/2387 第1条より一部仮訳
改正内容例:委任規則(EU)2017/655の第3a条の改正として、次の段落を追加。
3.2022年12月26日以前にこの規則に従って認証されたエンジンの型式又はエンジンファミリーのEU型式認証は、附属書の要件に従って実施される試験の結果として、改訂又は延長することを要求されない。
委任規則(EU)2022/2387 第1条より一部仮訳
ほか、附属書の改正も含まれています。
非道路用移動機械用内燃機関のガス状及び粒子状汚染物質の排出制限及び型式認証に関する要件に関する規則
非道路用移動機械用内燃機関のガス状及び粒子状汚染物質の排出制限及び型式認証に関する要件に関する規則(EU)2016/1628は、その名の通り、非道路用移動機械(non-road mobile machinery, NRMM)を対象に、内燃機関からの排ガス要件、型式認証要件を定める規則です。
排出量を徐々に削減し、最も汚染度の高いエンジンを搭載した機器を段階的に廃止することを目的としています。
非道路移動機械(NRMM)は、通常道路外で使用される以下のような非常に多様な機械を対象としています。
■ 小型園芸機器および携帯機器(芝刈り機、チェーンソーなど)
■ 建設機械(ショベルカー、ローダー、ブルドーザーなど)
■ 農業機械(ハーベスタ、耕運機など)。
■ 鉄道車両、機関車、内陸水路船
他方で、以下の用途に使用されるエンジンには適用されません。
■ 定置用機械
■ 有効な航海証明書または安全証明書を有する外航船舶
■ スノーモービル、全地形型車両、サイドバイサイド車両を除くレクリエーション用車両
■ 競技にのみ使用される、または使用されることを意図した車両および機械類
主な要件には次のものがあります。
■ エンジンメーカーがエンジンの型式認証を取得するために必要な手続きを規定。EU市場への上市には認証の取得が必要。
■ 製造者は、EU加盟国の認証機関に、エンジンの型式またはエンジンファミリーごとに個別の申請書を提出する必要がある。型式認証は無期限で発行される。
■ EUは、国際的な規制やEU域外の国の規制が、EUの型式承認の条件や手続きと同等であると判断することができる。
■ 各国当局は、相互および欧州委員会と効率的に協力し、域内市場情報システム(IMI)を通じてEU型式承認に関連するデータや情報を交換することが義務付けられている。
■ エンジン型式とエンジンファミリーの設計、構造、組み立ては、規則で定められた要求事項に適合していなければならず、上市されるエンジンの日付から排気ガス規制値を超えてはならない。
※エンジンファミリー:設計上、類似した排気特性を持ち、適用される排気ガス規制値を尊重するエンジンタイプの製造者によるグループ化。
この規則を背景に詳細を定めているのが委任規則(EU)2017/655であり、今回の改正規則(EU)2022/2387はそれを修正するものとなっています。
参考
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