EU|欧州議会法務委員会、地域の工芸品や工業製品の名称を保護する地理的表示(GI)を導入する法案に関する交渉権限案を採択
最終テキストの交渉へ
2023年02月28日、欧州議会法務委員会(JURI)は、第一読会での検討が続いている、地域の工芸品や工業製品の名称を保護する地理的表示(GI)を導入する法案について、交渉権限に関する見解を採択したことを明らかにしました。この後、議会全体で交渉権限について採択がなされれば、法案の最終テキスト検討に向けた交渉協議に進むことが見込まれています。
概要
■ 法案は、天然石、宝飾品、織物、レース、カトラリー、ガラス、磁器などの商品をEU域内および国際的に保護することで、乖離した国内制度間のギャップを解消することを目的としているもの。
■ 法案は、地理的表示とそのラベルを登録するための手続きを設け、生産者の申請は、まず国や地方の当局によって審査され、その後、EU知的財産庁(EUIPO)が登録の可否を決定することになる見込み。
→欧州議会は、国内登録機関の設立を望まない加盟国には、EUIPOが直接登録を代行することを選択できるようにすること、電子申請の活用、中小零細企業向けの登録費用の軽減を提案している。
■ 欧州議会は、この規則が電子市場に出回る商品にも効果的に適用されることを確認し、認証機関の詳細を一般に公開するデジタルポータルの設立を義務付けることを要望。
地理的表示(GI)
農産物や食品についてEUレベルで地理的表示を保護することは、何年も前から実施されていました。これは、EUの品質確保の政策の一環で、地理的な原産地や伝統的なノウハウと結びついた、特定の製品のユニークな特徴を促進するために、その製品名を保護することを目的とするものです。
製品名は、その製品が作られた場所と特定の関連性がある場合、「地理的表示」(geographical indication, GI)を付与することができるとされており、GIの認定により、消費者は高品質の製品を信頼し、区別することができ、また生産者は製品をより良く販売することができるようになる仕組みです。
GI認定を検討中または認定された製品は、GI登録簿に登録されます。登録簿には、各製品の地理的仕様や生産仕様に関する情報も記載されています。
また、地理的表示(GI)とは、生産地と品質が特に関連する特定の製品について、知的財産権を設定するものでもあります。
事例
PDO – 原産地呼称保護(食品、ワイン)
PGI – 地理的表示(食品、ワイン)
GI – 地理的表示(スピリッツドリンク)
PDOとPGIの違いは、主に製品の原材料がどれだけその地域で生産されているか、または生産工程がどれだけ特定の地域内で行われているかに関連しています。また、農産物に関するものもあります。
法案背景
欧州議会の議員たちは、2015年にすでに地元で製造された製品をEU全体で保護するよう求めており、2019年には、地元の非食品製品の国際的な承認を可能にするジュネーブ法へのEU加盟を受けて、あらためてその主張を行っていました。
参考
■ 欧州議会 法務委員会(JURI)
■ DRAFT REPORT on the proposal for a regulation of the European Parliament and of the Council on geographical indication protection for craft and industrial products and amending Regulations (EU) 2017/1001 and (EU) 2019/1753 of the European Parliament and of the Council and Council Decision (EU) 2019/1754/欧州議会
■ GIページ/欧州委員会
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