ソーラーパネル等の費用負担者に関する規定について
2024年03月19日、欧州委員会は電気電子機器(EEE)やソーラーパネルの収集や環境にやさしい廃棄に要する費用の負担者に関する規定を改めるため、指令(EU)2012/19を改正する指令(EU)2024/884を公布しました。指令(EU)2012/19の対象となる年月日が定められ、他法令との整合性が図られます。
背景
■ 法令の背景
指令(EC)2002/96は電気電子機器廃棄物の発生防止及び再利用等の促進によって、廃棄物排出量の削減とその管理に携わる経済事業者の環境パフォーマンス向上を目的として製品設計、分別収集、処理方法について規定するものです。
その後、2012年に制定された指令(EU)2012/19により、当初は適用外だったソーラーパネルも対象に含められるようになりました。
なお、指令(EU)2012/19第13条第1項では、2012年08月13日以降に民間世帯以外のユーザーによって市場に出された電気電子機器(EEE)、廃棄電気機器(WEEE)の収集、処理、回収、環境に配慮した廃棄のための費用を製造業者が負担すると定められています。
■ 裁判所の判決
しかし、2022年01月25日、欧州連合司法裁判所は、指令(EU)2012/19第13条第1項は無効であるという判決を下しました。2005年08月13日から2012年08月13日に市場に出されたソーラーパネルについて法的確実性の原則に違反する可能性があると判断されたからです。
指令(EU)2012/19より前に発効された指令(EC)2008/98では、ソーラーパネルの廃棄物管理に関連する費用を現在または以前の廃棄物保持者、ソーラーパネルの製造業者・販売業者が負担するかを各加盟国が選択する余地が残されています。その後、連合立法府は指令(EU)2012/19において、全費用を製造業者が負担すると規定しました。その結果、齟齬がある法令が存在する期間が生じています。
裁判所は指令(EU)2012/19第13条第1項を修正し、遡及的な適用を認めず、2005年08月13日から2012年8月13日の期間に市場に出された民間世帯以外のユーザーによるソーラーパネルの廃棄物について同指令の適用外とするべきだと判決によって示唆しています。
また、電気電子機器(EEE)も2018年08月15日から指令(EU)2012/19の適用範囲となっているため、指令(EU)2012/19第13条第1項と齟齬が生じないように取り扱う必要があります。
概要
同指令の対象となる時期を定めます。
■ ソーラーパネルについては、2012年08月13日以降に市場に出された場合
■ 電気電子機器(EEE)については、2018年8月15日以降に市場に出された場合
電気電子機器(EEE)には市場に出された日付が2005年08月13日以降であることを証するマークの付与が必要とされていましたが、ソーラーパネルに関しては2012年8月13日以降、EEEに関しては2018年08月15日以降にのみマークの付与が義務付けられます。
また、条文内で参照対象とされている欧州電気標準化委員会の規格を2022年7月に採択した改訂版の欧州規格EN 50419に改めます。
参考情報
廃電気電子機器(WEEE)に関する指令(EU)2012/19を改正する指令(EU)2024/884
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