食品のニッケル含有量に関する調査について
2024年03月26日、欧州委員会は2025年から2027年まで食品中に含まれるニッケルの数値をモニターするための勧告(EU)2024/907を公表しました。サプリメント、チョコレート、コーヒーや紅茶、野菜、魚介類などが対象として挙げられています。
背景
2015年、欧州食品安全機関は食品および飲料水に含まれるニッケルの慢性的な経口摂取が、生殖および発達に悪影響を与えるという科学的見解を採択しています。しかし、データの80%が1つの加盟国で収集されていることを問題視し、地域的多様性を確保するためには地理的に多様なデータセットが必要であると結論づけ、委員会勧告(EU)2016/1111によって加盟国に対して2016年から2018年まで食品中のニッケルについてモニターするよう勧告しました。
そのデータ等を踏まえ、2020年9月24日にニッケルの食品および飲料水中のリスク評価は更新され、妊娠の喪失という重要な悪影響に配慮したうえで1日当たりの許容摂取量(TDI)は13μg / kg bwに設定されました。また、乳幼児や36か月から10歳の若年層においても、湿疹の悪化反応などの悪影響を引き起こす可能性があると指摘されています。
規則(EU)2023/915において、様々な食品中のニッケルの最大濃度が設定されています。しかし、ベビーフードに用いられる魚介類などの食品については、適切な最大値を決定するのに十分なデータが得られていません。そのため、適切な許容摂取量を設定するためには、さらなるデータが収集が必要であると考えられています。
概要
加盟国は食品事業者と協力し、2025年から2027年まで食品中に含まれるニッケルをモニターする必要があります。
対象となるのはサプリメント、チョコレート、チョコレートおよびナッツスプレッド、ココア豆、シリアル製品、調理済みスープ、コーヒー、紅茶、野菜、海藻、植物油の原料、大豆製品、豆類、ナッツ類、魚介類です。
必要に応じて、加盟国は食品中のニッケル量を減らすための緩和措置に関する知識を収集しなくてはなりません。また、緩和手法を農家や食品事業者に適切に伝え、普段からこれらの緩和措置を徐々に実施できるように考慮するよう努めるよう指示されています。
食品のサンプルを採取する手順と分析は、規則(EC)333/2007に従うこととされています。
加盟国および食品事業者はモニタリングデータを定期的に欧州食品安全機関へ提供し、指定されたフォーマットに基づいて1つのデータベースにまとめる必要があります。
チョコレートについては、サンプルのカカオ固形分含有量を明記しなくてはなりません。紅茶については、ラテン語名を含む茶の種類または種を明記するべきと指定されています。海藻については、ラテン語名を含む種を報告し、データが生海藻に関するものか乾燥海藻に関するものかを報告すべきとされています。
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