低炭素燃料の温室効果ガス(GHG)排出量について
2024年09月27日、欧州委員会は低炭素燃料の温室効果ガス(GHG)排出削減量を算出する方法を定めた委任規則案を公表し、意見募集を開始しました。期限は10月25日までとなっています。
背景
■ 指令(EU)2024/1788は、欧州委員会に対して低炭素燃料から発生する温室効果ガス排出量の削減を評価するための方法を定めるよう求めています。低炭素燃料の算定方法は、ライフサイクル全体の排出量や低炭素燃料の生産に使用される原料から生じる間接排出量などを考慮に入れて決められるべきであると考えられています。
■ また、一貫性のある方法を確保するため、再生可能な非生物由来燃料およびリサイクル炭素燃料の温室効果ガス排出削減を評価するための委任規則(EU)2023/1185で定められた方法と同様のアプローチが適用されています。
■ 低炭素燃料に対する援助と各加盟国の市場の整合性を取るためには、援助が単に温室効果ガス排出を一つの部門から別の部門に移すのではなく、実際の排出削減に寄与するための追加的な措置が必要となるケースがあると考えられています。
■ 指令(EU)2024/1788で定められた低炭素燃料の認証枠組みは、再生可能エネルギー促進指令(EU)2018/2001で定められた再生可能燃料の認証枠組みと一致しています。したがって、低炭素燃料の生産に使用される原材料および低炭素燃料自体は、再生可能燃料の生産に使用される原材料と同様に、EUのデータベースを通じて追跡されるべきであると考えられています。
■ 水素の地球温暖化係数は、温室効果ガス排出量を算定するための方法に含めるための十分な精度に達していないため、供給チェーン全体に与える影響を測定する科学的証拠が十分に成熟しないと考えられています。
■ また、炭素回収・貯留に関しては、国境を越えて協力する機会があると主張されています。
■ 欧州グリーンディールの実施には、再生可能エネルギー源や原子力を含む電力のへと急速に移行する必要があるとされています。欧州委員会は適切な基準に基づいて原子力発電所からの低炭素電力を供給するための代替経路の導入に関する影響を評価すべきであると考えています。
概要
■ 各加盟国の温室効果ガス排出削減に寄与する追加的な措置の具体例としては、特定の生産プロセスにおける電力使用の時間制限などが定められています。
■ 上流メタン排出量の値に関しては、燃料供給者のメタン性能プロファイルに基づいて、燃料や原材料の各バッチが区別されます。
■ 水素の地球温暖化係数については科学的証拠が十分に成熟し、低炭素燃料および再生可能な非生物由来燃料の温室効果ガス排出量算定方法論が適用されるようになったあとに、関連する値が追加されます。
■ 排出物の捕貯蔵を排出量削減として捉えることは、これらが地質貯留地に恒久的に貯蔵される場合に限るべきで定められています。第三国で発生する排出物がEU外で貯蔵される場合については第三国で適用される法令がEU法と一致し、貯蔵からの漏れが削減量削減として計上されないよう考慮される場合に限り、認められます。排出量取引制度(EU ETS)に基づく排出物のうち、CO2地中貯留指令(EC)2009/31に基づく貯蔵許可を受けた貯蔵地に貯蔵された排出物についてのみ、排出権の返還が免除されます。
■ 電力の温室効果ガス排出強度を時間単位の平均値に基づいて考慮するオプションの導入も評価されます。これらの評価は、エネルギーシステムおよび排出削減への影響等も考慮に入れられています。
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