EU排出量取引制度(EU ETS)の記録簿について
2024年12月13日、欧州委員会はEU域内排出量取引制度(EU ETS)の改正に伴い、記録簿の運用方法等に関して改正する規則案に関して公表・意見募集を開始しました。期限は01月10日までとなっています。
背景
■ EU域内排出量取引制度(EU ETS)は温室効果ガスの排出枠取引制度であり、EU-ETS指令(EC)2003/87に基づく枠組みです。
■ 委任規則(EU)2019/1122によって、同制度に基づいて発行されたすべての排出枠取引を記録する記録簿の機能が補足されています。
■ 指令(EU)2023/959に基づき、2027年より建築物、交通、その他のセクターを対象とする新たなETSシステムが創設されます。この変更を記録簿に関して反映する必要があります。
概要
■ 海上輸送、特に大量輸送において、海運会社の活動はEU域内排出量取引制度(EU ETS)に該当する期間と該当しない期間があります。そのため、海運会社の活動が同制度から除外される場合、所管部署は該当する海運会社に事前通知を行った後、その海運会社のEU域内排出量取引制度(EU ETS)における保有口座を「除外」ステータスに設定するよう要請できます。
■ EU-ETS指令(EC)2003/87の付属書Iは指令(EU)2023/959によって修正されたため、排出量の95%以上がバイオマス燃焼施設が同指令の対象外となることが規定されました。したがって、国家管理者は該当する事業者アカウントを「除外」ステータスに設定しなくてはなりません。
■ 規制対象の企業は2025年以降に、過去の排出量を報告する必要があります。
■ 一部の事業者が排出枠引渡義務を遵守しない例が確認されているため、定置型施設アカウントまたは航空事業者アカウントによって引渡しされた排出枠数が現行期間および前年度の検証排出枠を下回る場合、管理者は該当する事業者アカウントを「ブロック」ステータスに設定できるようになります。
■ アイスランドが航空事業者に追加の無料排出枠を割り当てるための制度を確立し、この割り当てを正確に計上するため、航空配分表が拡張されます。
■ EU-ETS指令(EC)2003/87において、2025年から建築物および道路輸送部門における排出量取引システムの排出量のモニタリングと報告を開始することが規定されています。この報告に一貫性と明確性を持たせるため、2024年の排出枠および2025年の検証済み排出枠を報告する目的で、管轄当局アカウントの開設ルールは2025年01月01日から適用されます。
■ 2025年01月01日以降、一般排出枠は航空部門にも無料配分とオークションの形で発行されます。
■ 本規則は緊急に施行されるべきとされています。
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