バーゼル条約で合意された新しい国際規則を考慮する電気電子廃棄物の輸送規則の改正、及びペーパレス貨物輸送実現のための電子貨物輸送情報規則の実施規則の公布
2024年12月20日、欧州官報に、電気電子廃棄物の出荷関連の2つの委任規則 (EU) 2024/3229および(EU)2024/3230、並びに電子貨物輸送情報(eFTI)規則の実施規則 (EU) 2024/1942が公布されました。
電気電子廃棄物の出荷関連の2つの委任規則は、官報掲載の20日後に発効し、2025年01月01日から直接適用となります。
バーゼル条約に基づく電気電子廃棄物の新しい分類に従う廃棄物の輸送規則の改正となります。
電子貨物輸送情報(eFTI) 規則 (EU) 2020/1056の実施規則は、官報掲載の20日後に発効し、直接適用となります。加盟国の管轄当局が電子貨物輸送情報 (eFTI) にアクセスして処理するための標準化された手順と詳細な規則を定めています。
背景
1.電気電子廃棄物の輸送規則の改正
電気電子廃棄物の輸送に関する欧州の規制環境は、現在2006年に合意された廃棄物輸送規制から2024年05月20日に適用された新規制への移行段階にあります。
その間、バーゼル条約に基づく電気電子廃棄物コードの改正が2025年01月01日に発効し、有害および非有害電気電子廃棄物の国境を越えた移動は、バーゼル条約に従って事前情報に基づく同意 (PIC) 手続きの対象となります。
この手続きは、電気電子廃棄物全体だけでなく、プリント基板、電動モーター、コンプレッサーなど、さらなる処理が必要な専用の電子廃棄物リサイクル工場から発生する部品も対象となります。
これらの変更をEU廃棄物輸送規則に組み込むため、2つの委任規則が公布されました。
2. 電子貨物輸送情報(eFTI)規則の実施規則
電子貨物輸送情報(eFTI)規則 (EU) 2020/1056は、EUにおける貨物輸送情報のデジタル化を推進するための法的枠組みで、2024年8月に適用されました。
この規則により、事業者はEU共通のデジタルプラットフォームに運送情報を入力し、当局が電子形式の貨物輸送情報を有効な形式として受け入れることが可能となります。
今回交付された実施規則は、管轄当局が電子貨物輸送情報 (eFTI) にアクセスして処理するための標準化された手順と詳細な規則を定めるものです。
概要
1. EUの廃棄物輸送規制を改正のための2つの委任規則 (EU) 2024/3229および (EU) 2024/3230
バーゼル条約の付属書の新しい分類を実施するもので、EUの廃棄物輸送規制を改正します。
概要は以下のとおりです。
- EUから非OECD諸国へのすべての電気電子廃棄物の輸出は禁止されます。
- EUからOECD諸国へのすべての電気電子廃棄物の輸出は、「事前情報に基づく同意 」手続きの対象となります。
- 第三国からEUへのすべての電気電子廃棄物の輸入は、「事前の情報に基づく同意」手続きの対象となります。
- EU加盟国間の電気電子廃棄物の輸送は、「事前の情報に基づく同意」手続きの対象となります。ただし、適切な場合には、GC010およびGC020の項目に分類される非有害電気電子廃棄物の輸送は、2026年末まで一般情報手続きの対象となります。
2. 電子貨物輸送情報 (eFTI) の実施規則
EU加盟国間で電子貨物輸送情報 (eFTI) を安全かつ効率的に交換するための詳細な規則と共通手順を定めています。
概要は以下のとおりです。
1. ICTコンポーネント: eFTI交換に必要なICTコンポーネントをリストし、その機能要件と技術要件を指定します。
2. 加盟国は、ICTコンポーネントを個別のシステムまたは統合システムとして編成し、既存のデジタルソリューションを再利用し、他の加盟国と連携することができます。
3. データ保護: EUデータ保護法 (GDPRなど) への準拠を確保しながら、管轄当局によるeFTIデータへの安全で認証されたアクセスを確立します。
4. 加盟国は、管理するICTコンポーネントのセキュリティ、機密性、および機能性を維持する責任があります。
5. eFTI ゲートの導入: 必須のメタデータとは別にeFTIデータを保存することなく、経済事業者と当局間の安全な交換を仲介する「eFTI ゲート」を導入します。
6. 単一接続: 経済事業者は、プラットフォームが認定されている加盟国のeFTIゲートへの1つの安全な接続のみを必要とします。
7. 相互運用性: XMLやeDelivery AS4などの統一された標準を使用して、eFTIゲートとプラットフォーム間のシームレスな通信を促進します。
8. アクセスプロトコル: 当局は、アクセス権を持つ職員のレジストリを維持し、適切な承認を確保しながら個人データの露出を最小限に抑える必要があります。
9. データアクセス方法: 物理的なチェック用の直接通信 (QRコードなど)
10. 再利用とイノベーション: 既存のデジタルソリューションの再利用と、スマートアルゴリズムなどの高度なツールの組み込みを促進して機能を強化します。
11. 技術サポート: インシデント解決と運用継続性のために、国レベルおよびEUレベルのヘルプデスクを設置します。12. 専門家ネットワーク: 実装と調整のために、デジタル輸送およびロジスティクス フォーラム (DTLF) の専門知識を活用します。
13. コスト削減: 広く採用されている標準 (XML) やeDelivery などの既存のEUフレームワークの使用など、コスト効率の高いソリューションを優先します。
14. 統一ガイダンス: 加盟国が規制を一貫して実装できるように、拘束力のない技術ガイドラインを計画します。
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