2040年までに温室効果ガス排出量を1990年比90%削減する目標を法定化
2025年07月21日、欧州委員会は欧州気候法改正案を公表、意見募集を開始しました。期限は09月15日です。
この取り組みは、欧州気候法を改正し、2040年の気候目標を盛り込むことで、EUを2050年までに気候中立化への道筋を着実に歩ませるものです。
背景
EUは、気候中立達成のための枠組みを定める規則(EU) 2021/1119(欧州気候法)において、2030年までに55%削減と2050年までに気候中立の目標を設定しました。
欧州気候法第4条(3)は、EU全体の温室効果ガス純排出量削減のペースを定めるため、2040年までの中間目標を策定することを義務付けています。2040年目標の設定により、投資家とEU企業は予測可能性と必要な移行経路を明確に把握できるようになり、企業の意思決定を促進し、民間投資を活性化させることができます。
2024年02月06日、欧州委員会は2040年までのEUの気候目標に関するコミュニケーションを発表し、既に合意されている2030年の中間目標から、2050年までに気候中立を達成する道筋を示しました。このコミュニケーションは、気候変動に関する欧州科学諮問委員会の科学的助言を考慮し、詳細な影響評価と炭素予算に関する報告書に基づき、2040年の推奨目標として、1990年比で温室効果ガス(GHG)純排出量を90%削減することを提示しています。
今回の改正案は、このコミュニケーションを反映し、「2040年90%削減目標」を追加するものです。
概要
1. 2040年までに温室効果ガス排出量を「1990年比90%削減」
この目標は2030年目標(55%削減)と2050年の気候中立目標をつなぐ重要な中間点となります。
2. 最大3%は国際炭素クレジットの活用を容認
産業界への柔軟性とバランス調整:競争力やエネルギーコストへの配慮から、国内産業への負荷を緩和するため、2040年目標のうち最大3%は国際炭素クレジットの活用を容認しています。
この炭素クレジットの使用は2036年以降から段階導入され、厳格な品質・起源基準が設けられる予定です。
3. 欧州気候中立産業に関する戦略的評価の義務化
定期的に脱炭素産業や技術への影響を評価し、特定産業(例:水素、CCS、バッテリー等)への投資促進と公正な移行支援が盛り込まれいます。
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