2025.10.12
EU|食品廃棄物と繊維製品の廃棄物の再利用・再資源化を強化する指令を公布
食品および衣類の廃棄物について
2025年09月26日、廃棄物枠組み指令(EC)2008/98/ECを改正する指令(EU)2025/1892がEU官報にて公布されました。本指令は、食品廃棄物と繊維製品の廃棄物を対象に、再利用・再資源化を強化し、EU全域で統一的な管理・報告体制を導入するものです。食品事業者や繊維製品の製造者・小売業者などに新たな義務と協働体制が求められます。
背景
■ EUでは、廃棄物の削減と資源循環を推進する「循環型経済行動計画」が進められており、特に食品ロスと繊維廃棄物は環境負荷の大きい分野として優先的に対策が求められてきました。
■ 食品分野では、域内で年間約5,000万トンの食品が廃棄され、その多くが消費可能な状態で処分されています。加盟国ごとに防止策や測定方法が異なり、EUとしての進捗評価が難しいという課題がありました。
■ 繊維分野でも衣料品や靴、寝具などの廃棄量が急増し、リサイクルや再利用が進まず、多くが埋立処理されている状況にあります。
■ こうした背景から、欧州委員会は食品と繊維の両面で、統一的な測定・報告・責任分担の枠組みを整備し、事業者と消費者双方の行動変容を促す法的基盤を強化する必要性が生じていると考えられていました。
概要
■ 食品廃棄物削減の制度
- 加盟国は、食品廃棄削減のための国家計画を見直し、必要に応じて新たな防止策を導入することが義務付けられます。これには、生産者、流通業者、小売業、飲食サービス、消費者団体、環境NGOなどの協働が求められます。
- また、食品廃棄量を測定・報告するための方法がEU全体で統一され、加盟国は信頼性の高いデータを毎年欧州委員会に提出する必要があります。これにより、廃棄削減の進捗を客観的に比較できるようになります。
- さらに、食品廃棄の削減目標を補正する仕組みとして、観光需要の増減など特定要因に応じた調整係数を導入できるようになります。
■ 繊維廃棄物の新たな管理枠組み
- 衣類、寝具、カーテン、靴、バッグなどの繊維関連製品を対象に、分別回収の義務化と拡大生産者責任(EPR)制度が導入されます。製造者や輸入業者は、製品が廃棄された後の再利用・再資源化にかかる費用を負担し、各国当局が登録簿で管理します。
- また、再利用やリサイクル率の報告形式もEUで統一され、各国はEU環境庁を通じてデータを提出します。これにより、再利用率や廃棄削減の進捗を客観的に監視する体制が整います。
■ 加盟国と事業者の対応
- 加盟国は、食品廃棄防止プログラムと繊維廃棄物管理制度を整備し、関係主体を統合的に調整する「主管当局」を設けなければなりません。
- 食品業界では、流通業者や外食産業が廃棄削減計画の実施主体として関与し、消費者教育や寄付システムの強化が求められます。
- 繊維業界では、製造・販売業者が新たに費用拠出義務を負うとともに、再利用事業者との協力が求められます。
目次
■ 第1条
廃棄物枠組み指令(EC)2008/98の改正
■ 第9a条
食品廃棄物の発生防止
■ 第22a条
繊維製品に関する拡大生産者責任制度
■ 第22b条
繊維製品、繊維関連製品または履物製品の生産者登録簿
■ 第22c条
繊維製品に関する生産者責任機関
■ 第29a条
食品廃棄防止プログラム、
■ 第41a条
評価
■ 第2条
国内法への転換
■ 第3条
発効
■ 第4条
適用対象
■ 附属書
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