EU|2つの宇宙イニシアチブを発表-「宇宙安全接続に関する規則案」「宇宙交通管理(STM)に関するEUアプローチ通達」
「民間、防衛、宇宙産業のシナジーに関するアクションプラン」の旗艦プログラム
2022年02月15日、欧州委員会はプレスリリースにて2つの宇宙イニシアチブを発表しました。1つは宇宙ベースの安全な接続性に関する規則案について、もう1つは宇宙交通管理(STM)に関するEUアプローチについてのものです。これらは、2021年02月22日付欧州院会通達「民間、防衛、宇宙産業のシナジーに関するアクションプラン」を背景にした2つの旗艦プロジェクトに位置づけられています。
宇宙安全接続に関する規則案
宇宙における安全な接続性の問題に関して、同規則案を通じて次のような野心的な計画が打ち出されています。
■ 安全で費用対効果の高い衛星通信サービスへの世界中からの途切れないアクセスを、長期的に確保する。重要インフラの保護、監視、対外活動、危機管理、加盟国の経済・安全・防衛にとって重要なアプリケーションを支援すること。
■ 民間企業による商業サービスの提供を可能にすることで、加盟国間の結束を高める通信不感地帯を含め、欧州全域の市民や企業が高度で信頼性の高い高速接続を利用できるようにすること。
(提案されている「2030年デジタルの10年」の目標の一つに位置づけられています。また、システムは、EUグローバルゲートウェイ戦略の一環として、アフリカや北極圏など、戦略的に重要な地理的エリアでの接続も提供するともされています。)
政府機関のユーザーニーズと衛星通信ソリューションはともに急速に変化しており、EUの宇宙ベースの安全な通信システムは、これらの増大し進化するニーズを満たすことを目的とし、安全な暗号化のための最新の量子通信技術も含まれるとのことです。
本イニシアチブは、EUの宇宙エコシステムの競争力をさらに高めるものであり、新たなインフラの開発は、170〜240億ユーロの粗付加価値(GVA)をもたらすとされています。EUの宇宙産業に新たな雇用を創出し、さらには革新的な接続サービスを利用する川下分野を通じて経済にプラスの波及効果をもたらすものとして位置づけられています。
宇宙交通管理(STM)に関するEUアプローチ通達
背景には、再利用可能なロケット、小型衛星、民間の宇宙開発の新たな発展により、軌道上の衛星数が急激に増加しているため、EUおよび加盟国の宇宙資産のレジリエンスと安全性は深刻なリスクにさらされていることが挙げられています。このため、宇宙交通管理(STM)は優先的な公共政策課題となっており、次世代のために宇宙の安全、安心、持続可能な利用を確保するためには、EUが集団的かつ多国間レベルで今すぐ行動する必要があると言及されています。
通達の目的には、EUの戦略的自律性と産業の競争力を維持しつつ、宇宙の安全・安心で持続可能な利用を促進するために、運用や法律を含む具体的な取り組みを展開することが挙げられ、EUのアプローチとして、4つの要素に焦点を当てるとのことです。
■ EUにとってのSTMの民生用および軍事用の要求と影響を評価すること
■ 宇宙船やスペースデブリを識別・追跡するための技術的能力を強化すること
■ 適切な規範および法律の枠組みを設定すること
■ 宇宙ゴミに関する国際的なパートナーシップを確立し、多国間レベルで関与すること
参考
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