国際的な規定に準じた規則とすることで、効率化を図るもの
港湾局は2023年2月17日、危険物輸送に関する告示1件、規則4件を官報公布しました。国際海事機関(IMO; International Maritime Organization)において策定された国際的な規定に則ることで、効率的かつ効果的な危険物輸送の管理を目指すものとなっています。
告示および規則の内容
「港湾局告示 第55/2566号 危険物を運搬する船舶の緊急対応指針および危険物による事故時の応急医療措置指針」
この告示は船長、船主、荷送人や船の運送業者など、危険物輸送の関係者に対し新たに改正されたEMSガイド(MSC.1/Circ.1588)およびMFAGに従った行動を取るよう定めたもので、巻末にEMSガイド(MSC.1/Circ.1588)およびMFAGが添付されています。
EMSガイドとは「危険物を運搬する船舶の緊急対応指針:Emergency Response Procedures for Ships Carrying Dangerous Goods」のことで、国際海事機関(IMO)の規制を受ける危険な物質、材料、物品、有害物質(海洋汚染物質)の事故時に従うべき緊急時対応手順(EMS)を含む、危険物運搬船の緊急対応手順に関するガイダンスです。2020年11月4日から11日まで開催された国際海事機関(IMO)第102回海上安全委員会(MSC 102)にて、国際海上危険物(IMDG)コードの改正(40-20)に伴うEMSガイドの改正(MSC.1/Circ.1588)が承認されています。
また、MFAGとは「危険物による事故時の応急医療措置指針:First Aid Guide for Use in Accidents involving Dangerous Goods」のことで、危険物(主に化学品)の海上輸送に伴う事故防止と、万一事故の発生した際の救急処置のガイダンスとなるものです。
「港湾局規則 油による汚染防止に係るガイドラインおよびライセンス発行のための検査費用 仏暦2566年(西暦2023年)」
この規則は
「船舶による汚染の防止のための国際条約(マルポール73/78条約)、
(正式名称:1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書)」の
「附属書I: 油による汚染の防止のための規則 (International Convention for the Prevention of Pollution from Ships, 1973 as modified by the Protocol of 1978 Annex I Regulations for the Prevention of Pollution by Oil)」
の内容に基づき、油汚染防止に係るガイドラインとライセンス発行のための検査費用を定めたものとして発出され、官報公布日の2023年2月17日より施行となっています。
前述の「船舶による汚染の防止のための国際条約 附属書Ⅰ」は150総トン以上の石油タンカーとタンカー以外の400総トン以上の船舶に対する油汚染防止の管理について定めており、この規則でも同様となっています。今回公布されたこの規則の巻末には同附属書や検査費用一覧などが添付されています。
「港湾局規則 有害液体物質による汚染防止に係るガイドラインおよびライセンス発行のための検査費用 仏暦2566年(西暦2023年)」
この規則は
「船舶による汚染の防止のための国際条約(マルポール73/78条約)、
(正式名称:1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書)」
の「附属書II:化学物質(ばら積みの有害液体物質に限る)による汚染の防止のための規則 (International Convention for the Prevention of Pollution from Ships,1973 as modified by the Protocol of 1978 Annex II Regulations for the Control of Pollution by Noxious Liquid Substances in Bulk)」
の内容に基づき発出され、官報公布日の2023年2月17日より施行となっています。
「船舶による汚染の防止のための国際条約 付属書Ⅱ」は有害液体物質のばら積み輸送を認定されたすべての船舶に対しその汚染防止管理の義務を規定したもので、タイにおいてもこの附属書を遵守するために、大量の有毒液体からの汚染を防止するためのガイドラインとライセンス発行のための検査費用を規定しています。
今回公布されたこの規則の巻末には同附属書や検査費用一覧などが添付されています。
「港湾局規則 就航中の液化ガス運搬船に係るガイドラインおよびライセンス発行のための検査費用 仏暦2566年(西暦2023年)」
この規則は
「液化ガスのばら積み輸送のための船舶の構造及び設備に関する国際規則 (IGC Code: International Code of the Construction and Equipment of Ships Carrying Liquefied Gases in Bulk )」
の内容に基づき、就航中の液化ガスタンカーに係るガイドラインとライセンス発行のための検査費用に関する規定として発出されたもので、1986年7月1日以降に建造された液化ガス運搬船(LPG船、LNG船等)に適用、官報公布日の2023年2月17日より施行となっています。
IGCコードとは液化ガス輸送に携わる船舶の設計および建造基準、ならびに船舶、乗員および環境に対するリスクを最小化するために搭載すべき装置を規定したもので、本文は決議MSC.5(48)の附属書として採択され、1986年7月1日から適用されており、今回公布されたこの規則の巻末には決議MSC.370(93)で採択された改正版や検査費用一覧等が添付されています。
「港湾局規則 ISMコードに基づくガイドラインおよびライセンス発行のための検査費用 仏暦2566年(西暦2023年)」
この規則は「国際安全管理コード(ISM Code: International Safety Management Code)」に基づくガイドラインとライセンス発行のための検査費用について規定したもので、官報公布日の翌日、2023年2月18日より施行となっています。
ISMコードとは1993年11月国際海事機関(IMO)総会において、SOLAS条約(海上人命安全条約)第IX章として採択された決議のことで、SOLAS条約に付属する強制コードの一つです。船舶の安全な管理・運航と海洋環境及び財産の汚染防止のための国際基準となることを目的としたもので、今回公布されたこの規則の巻末には決議Resolution A.741(18)で採択されたISMコードや検査費用一覧等が添付されています。
各関係事業者はこの告示にご留意ください。
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