化粧品への使用禁止物質リストの刷新と化粧品に使用される防腐剤の規定について
2023年6月22日、化粧品に関する告示が3件発出されました。いずれの告示も官報公布日の翌日より施行となります。
【今回の告示内容】
≪「保健省告示 化粧品製造の際、混合物として使用が禁止されている物質名 仏暦2566年(西暦2023年)」≫
タイでは「仏暦2588年(西暦2015年)化粧品法」に基づき保健省が化粧品の管理監督権限を持っており、化粧品の使用禁止物質や使用可能成分などについて厳しく規定しています。
化粧品の使用禁止物質に関しては2016年5月17日に官報公布(同年4月22日発出)された「保健省告示 化粧品製造の際、混合物として使用が禁止されている物質名 仏暦2559年(西暦2016年)」を皮切りに、昨年2月28日官報公布(同年2月1日発出)された第7号まで部分的な改正増補が繰り返されてきましたが、今回発出された上記告示はそれら7つを全て廃止、刷新するかたちで発出されました。1610の使用禁止物質が指定されています。
今回のリストで特徴的であるのがPFOS(第1477番、 Cas No.1763-23-1), PFOA(第1540番、CAS No.335-6-1)など、 PFAS由来物質がこのリストに追加されたことでしょう。
PFAS(ピーファス)とは工業的に作られる有機フッ素化合物の総称で、特にPFOS やPFOAは水や油、汚れを良くはじき、熱に強いことから、半導体や防水服、消火剤、フライパンのコーティング剤など身近な製品に幅広く利用されてきました。その一方、自然界で分解しにくく水や体内に蓄積することが判明し、それに伴いPFOSの生産を2000年代初頭より段階的に廃止、日本でも2021年までに製造と輸入を原則禁止、そしてEUでは2025年までに化粧品に含まれるPFASの使用停止を掲げるなど、全世界的に製造、使用が規制されはじめています。今回、タイにおいて化粧品への使用禁止物質リストに追加された背景としては、EUの化粧品規制を参照したものとされています。
≪「保健省告示 化粧品製造の際、混合物として使用される防腐剤の指定 (第4号)」≫
≪「化粧品委員会告示 防腐剤を含む化粧品のラベルへの警告表示(第4号)」≫
タイでは防腐剤、日焼け止め物質等の化粧品への使用に関し製造、輸入及び販売条件が定められリスト化されていますが、今回の告示は2種類の防腐剤に対し、保健省による「化粧品に使用可能な防腐剤リスト」および化粧品委員会による「防腐剤を含む化粧品のラベルへの警告表示リスト」が改正されたものです。
1)「化粧品に使用可能な防腐剤リスト」および「防腐剤を含む化粧品のラベルへの警告表示リスト」第26号の既存の内容が廃止され、以下の内容となります。
| 番号 | 化学名称/他 | 一般的名称 | CAS 番号 | 化粧品に使用できる 最大濃度 (w/w) |
条件 | ラベル警告表示 |
| 26 |
Poly(1-hexamethylenebig uanide hydrochloride) Poly(methylene),.alpha.,.omega.- |
Polyaminopropyl biguanide ポリアミノプロピルビグアニド |
32289-58-0/ 27083-27-8/ 28757-47-3/ 133029-32-0 |
0.10% | 肺に吸い込む恐れのある用途、もしくは形状の化粧品への使用は禁止 |
2)「化粧品に使用可能な防腐剤リスト」および「防腐剤を含む化粧品のラベルへの警告表示リスト」第57号として以下の内容が追加されます。
| 番号 | 化学名称/他 | 一般的名称 | CAS 番号 | 化粧品に使用できる 最大濃度 (w/w) |
条件 | ラベル警告表示 |
| 57 | 4-(3-ethoxy-4- hydroxyphenyl)b utan-2-one |
Hydroxyethoxyphenyl Butanone ヒドロキシエトキシフェニルブタノン(HepB) |
569646-79-3 | 0.70% |
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