2020年に発出された規定を改正するもの
2024年09月13日、工業規格協会 は工業製品のスクラップに関する既存の規定を改正する告示を官報公布しました。この告示は発出日である2024年08月06日の翌日である08月07日から発効となっています。
「工業製品規格委員会告示 工業製品のスクラップとその処理」発出の根拠となる法令
「仏暦2511年(西暦1968年)工業製品規格法(2019年の第8版改正分)」第46条第3段において、工業製品の廃棄物のスクラップと処理については工業製品規格委員会が定めた基準に従うことが義務付けられており、この告示はこの定めに基づき発出されたものです。
タイでは様々な工業製品を対象に、工業規格試験を受けることにより工業規格局(TISI,Thai Industrial Standard Institute)の認証を受け、TIS番号を取得する旨を定めていますが、その工業製品が工業規格法を遵守していない、もしくは違反している場合は、工業製品を押収する、もしくは差し押さえることを第44条(3)で規定しています。そしてその工業製品をTIS規格に準ずるよう改変または改善したり、規格マークを取り外すなどの措置を講じることが出来ない場合は、スクラップを命じることを第46条で規定しています。
今回発出された告示の概要
今回発出された告示の主な内容は以下の通りです。
■ 2020年に官報公布された「工業製品規格委員会告示 工業製品のスクラップとその処理」第2項を廃止、下記の内容に置き換えられます。
ライセンス保有事業者、承認を得た事業者、生産事業者、輸入事業者、広告事業者、販売事業者、保管者が第46条に則り工業製品をスクラップにするよう命令を受けた場合は、命令を受けてから120日以内に実施をすること。(従来の60日より120日に変更)
スクラップ方法についてはTISIの定める方法(工業製品規格員会の承認を受けたもの)に準ずるものとする。(この部分を追加)
■ 2020年に官報公布された「工業製品規格委員会告示 スクラップ製品の処理と管理」第3項を廃止、下記の内容に置き換えられます。スクラップにされた工業製品で、スクラップになったものが環境に影響を与える可能性がある場合、ライセンス保有事業者、承認を得た事業者、生産事業者、輸入事業者、広告事業者、販売事業者、保管者は、そのスクラップ製品をスクラップ製品管理関連工場、電気製品および電子部品を使用したスクラップ製品処理関連工場(工場法令基づき、第101番、第105番、第106番、もしくは他の番号のスクラップ処理もしくは管理業者として工場事業許可を受けた事業者)に送り、処理をすること。または環境に影響を与ず、理論に適合した他法律に基づいた措置を講じること。これらは命令を受けてから120日以内に実施をすること。(従来の60日より120日に変更)
TIS番号とは
TIS番号は、1969年に施行された「仏暦2511年(西暦1968年)工業製品規格法」に基づきTISIが管轄しているタイの国家規格番号です。
TIS番号は工業製品の標準化による世界市場での競争力の強化、そして消費者保護を目的としたもので、製品の製造ガイドライン、技術上の必須要件となる安全認証の役割を担っています。各製品分野での必要性に応じて強制規格と任意規格の2種類を展開しており、特に強制規格がある製品に対する要件は厳しいものとなっています。現在、食品や電気製品、家具などをはじめとして様々な製品をカバーしており、その数は2,000以上と言われています。
参考情報
「工業製品規格委員会告示 工業製品のスクラップとその処理(第2号)」2024年09月13日官報公布(2024年08月06日発出、07日発効)
「工業製品規格委員会告示 工業製品のスクラップとその処理」2020年01月21日官報公布
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