既存の規定を改定するもの

2024年09月25日から10月05日まで、保健省は中央システム（Law Portal）上で医薬品に関する告示草案2件に対するパブリック・コメントを公募しました。

今回パブリック・コメントが募集された告示草案2件の概要

今回パブリック・コメントが募集された告示草案2件の概要は以下の通りです。

「ラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品と警告文の内容に関する保健省告示草案」

1979年03月19日に官報公布された「保健省告示　ラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品と警告文の内容」第3項はラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品を規定していますが、この告示草案では以下の内容を（76）として追加する旨を規定しています。

（76）外用抗ヒスタミン薬（Antihistamine）
　　　（76.1）ジフェンヒドラミン塩酸塩（Diphenhydramine）を成分としたカラミン（Calamine）処方薬
　　　　　ラベルや添付文書における使用上の注意
　　　　　　　（1）水疱瘡患者、植物の毒による発疹、日焼けした肌には使用しない
　　　　　　　（2）体の広い範囲には使用しない
　　　　　　　（3）傷、割れ、腫れ、化膿等のある皮膚には使用しない
　　　　　　添付文書における使用上の注意
　　　　　　　（4）医師や薬剤師の指示以上の量を使用しない
　　　　　　　（5）例えば、服用タイプのもの等、他タイプの抗ヒスタミン薬と一緒に使用しない
「ラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品と警告文の内容に関する保健省告示草案」より引用、仮訳

「危険医薬品に関する保健省告示草案」

「保健省告示　危険医薬品について」第3項では、危険医薬品に定められる医薬品を規定していますが、この告示草案は、その（35）局所抗感染薬、消毒薬または殺菌薬（Local anti-infective agents, Antiseptics disinfectants or germicides）および（45）抗真菌薬(Antifungal drugs)　の内容を以下のように改正したものとなっています。

　　（35）以下を除く局所抗感染薬、消毒薬または殺菌薬（Local anti-infective agents, Antiseptics disinfectants or germicides）
　　　　　A. サリチル酸フェニル(Phenyl salicylate)
　　　　　B. 耳、目、鼻、口、肛門、尿道にのみ使用するもの

　　（45）以下を除く抗真菌薬(Antifungal drugs)
　　　　　A. 耳、目、鼻、口、肛門、尿道にのみ使用するもの
　　　　　B. クロトリマゾール（Clotrimazole）、セルタコナゾール (Sertaconazole)、ナイスタチン（Nystatin）を含む単一製剤の膣座薬　
　　　「危険医薬品に関する保健省告示草案」より引用、仮訳

この告示草案の根拠となっている法令

上述の2件の告示（草案）は「仏暦2510年（西暦1967年）薬事法」第76条（3）（1979年に改正された第3版）に基づき発出されるものです。この条文では保健大臣が官報公布により情報を公表する権限を持つものとして、「（3）危険な薬物」をはじめとし、薬局方、医薬品材料、特別な管理が必要な薬物などに関するものなど9項目が挙げられています。

また同法78条にて、保健大臣が情報を公表する前には委員会の承認を得なければならない旨も規定されていますが、このれらの告示（草案）は2024年07月31日に開催された第420-4/2567回薬事委員会の承認を得て公表する旨が記されています。

参考情報

「ラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品と警告文の内容に関する保健省告示草案および危険医薬品に関する保健省告示草案に対するパブリック・コメント募集」（募集期間は2024年09月25日から10月09日まで）

「ラベルや添付文書に使用上の注意を記載する必要がある医薬品と警告文の内容に関する保健省告示草案」（告示草案の内容）

「危険医薬品に関する保健省告示草案」（告示草案の内容）

「保健省告示　危険医薬品について（第34号までの改正を反映させたもの）」

「仏暦2510年（西暦1967年）薬事法」

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