2025.01.26
タイ|国家放送・電話通信事業委員会、新規周波数管理マスタープランを公表
周波数管理マスタープラン第3号となるもの
2024年12月24日、国家放送通信委員会(NBTC, National Broadcasting and Telecommunications Commission)は、周波数管理マスタープラン第3号となるものを官報公布しました。これは、国家政策に準じるとともに2024年から2028年までの5年間、タイにおける通信事業発展の枠組みとなるものです。
今回の告示内容
今回の告示は、「2024年 周波数管理マスタープラン(Radio Regulations Edition of 2024)」を公布するために発出されました。これはタイにおける周波数管理マスタープランの第3号となるもので、その内容を5G技術、衛星通信技術、Wi-Fi 7、IoT(モノのインターネット)、AIなどの通信事業における変化やデジタル技術の発展に適合させるとともに、通信サービス利用者の安全を守るための方策を講じたものとなっています。このマスタープランは草案に対する公聴会での意見などを反映した上で官報公布されました。
内容の概要は以下の通りです。
■ この告示は「仏暦2553年(西暦2010年)周波数割当及びラジオ・テレビ・電気通信事業監督機構法」第27条(1)、第27条(12/1)、および第27条(24)、第48条に基づき発出されたものです。
■ この告示は、官報公布日翌日である2024年12月25日より発効となります。ただし、この告示の附表C(ภาคผนวก ค)である「国家周波数帯規定表(仏暦2567年(西暦2024年))」の施行に関しては、国際電気通信連合 (ITU, International Telecommunication Union)の「2024年版 無線通信規則( 2024 edition of the radio regulations」に準ずるものとなります。
■ これまでに制定された告示や規律、その他命令で、この告示(マスタープラン)に反する内容に対しては、この告示(マスタープラン)の内容が適用されます。
■ このマスタープランの構成は以下の通りです。
1. ビジョン
2. ミッション
3. ゴール
4. タイで利用できる全周波数帯規定表に関する詳細
5. 国際周波数帯関連の実務ガイドライン
6. 放送・電話通信事業およびその他事業に割り当てられた周波数の詳細
7. 周波数の復旧ガイドライン、新規割り当てのための周波数返却ガイドラインおよび周波数使用改善ガイドライン
8. 戦略
8.1)タイムリーかつ国際的適合性がある、需要に対する周波数の十分な手配戦略
8.2)価値と利益を行き渡らせるための効率的な周波数管理戦略
8.3) 周波数管理のポテンシャルを高める戦略
9. 政府との関係性
10. 実施と評価のガイドライン
国家放送通信委員会(NBTC)と周波数管理マスタープラン
国家放送通信委員会(NBTC)は、2010年に国家通信委員会(NTC)と国家放送委員会(NBC)が合体してできた組織で、今日のタイにおける放送・電気通信政策や放送・電気通信を管理監督する機関です。
電気通信事業のライセンス付与や規制、無線周波数の利用ライセンス付与と規制など、放送・電気通信に係る種々の許認可権を有しており、電気通信サービスの標準化と技術仕様の決定権も有しています。また、NBTC発足後の2012年には周波数管理、通信、放送、3つの分野におけるマスタープランが策定され、今回の周波数管理マスタープランは2012年に策定された第1号、2020年に策定された第2号に続くものとなっています。
参考情報
「国家放送・電話通信事業委員会告示 周波数管理マスタープラン」2024年12月24日官報公布、官報公布日翌日より発効(ただし、この告示の附表C(ภาคผนวก ค)「国家周波数帯規定表(仏暦2567年(西暦2024年))」の施行に関しては、国際電気通信連合 (ITU, International Telecommunication Union)の「2024年版 無線通信規則( 2024 edition of the radio regulations」に準ずるもの)
「仏暦2553年(西暦2010年)周波数割当及びラジオ・テレビ・電気通信事業監督機構法」(これまでの改正が反映されているもの)
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