電気電子廃棄物・自動車廃棄物処理やそれに係る産業基金について定めたもの
2025年03月03日から04月01日まで、工業省は中央システム(Law Portal)上で産業廃棄物処理法草案に対するパブリック・コメントの公募を行いました。
産業廃棄物処理法草案起草の背景と理由
現在、タイでは産業廃棄物、電気電子廃棄物、そして自動車廃棄物の蓄積が大きな問題となっていますが、さらに電気自動車や太陽光発電変換装置によるバッテリーの使用も増加傾向となっている状況です。これらの状況を鑑みた上で、下記の点を整備することを目的としてこの法律草案は起草されました。
■ 廃棄物の処理をより迅速かつ効率的に行うプロセスの確立し、事故の防止に繋げること
■ 廃棄物による有害物質漏出の防止、また、漏出した場合の補償金の支払いが滞らないようにするための持続的産業基金の設置
■ 新しい環境経済となるターゲット産業事業者の奨励
産業廃棄物処理法草案の構成
この産業廃棄物処理法草案の構成は以下の通りです。
第Ⅰ章:産業廃棄物管理
第1節:総則
第2節:産業施設から発生する産業廃棄物管理
第3節:電子廃棄物
第4節:自動車廃棄物
第5節:工業団地における産業廃棄物管理
第6節:その他
第Ⅱ章:初期被害補償および保険
第1節:初期被害補償
第2節:保険
第Ⅲ章:管理監督
第Ⅳ章:民事上の義務と責任
第Ⅴ章:産業廃棄物処理の促進政策
第Ⅵ章:持続的産業基金
第1節:産業基金の設置
第2節:持続的産業基金執行委員会
第3節:持続的産業基金事務局
第4節:援助、奨励、支援および撤回
第5節:会計、調達および監査
第Ⅶ章:罰則
※経過規定
産業廃棄物処理法草案の主な内容
この法律草案で定められている主な点は以下の通りです。
■ 産業廃棄物排出事業者は、産業廃棄物が完全に処理されるまで責任を負わねばなりません。また、収集業者、運搬業者そして処理業者が本法を厳格に遵守するよう、その管理責任も負うものとします。もし収集業者、運搬業者そして処理業者が業務を実行しない場合は、省令で定めるところにより当該事業者がその処理を自費で行い、完了しなければなりません。
■ 産業廃棄物収集業者、運搬業者そして処理業者は、工場局長(もしくは工場局長が指定した者)によるライセンスを取得し、省令で定められたガイドラインに則り業務を行わねばなりません。また、ライセンスの有効期限は3年となります。
■ 環境に漏出し、危険をもたらす状態のまま他人の土地、公共の場所や空き地などで電子廃棄物の収集、運搬、処理することは禁じられます。また、自身の土地や所有地に電子廃棄物を放置したり他の廃棄物と一緒に処理することも禁じられます。
■ 解体や組立、調査研究など、特定の目的以外での電子廃棄物の解体は禁じられます。
■ 電子廃棄物は大臣が公表した基準に則り、電子廃棄物収集所または電子廃棄物処理業者に引き渡し、もしくは配送しなければなりません。
■ 電子廃棄物収集および処理業者は、工場局長(もしくは工場局長が指定した者)によるライセンスを取得しなければなりません。政府機関の許可がある、もしくは地方自治体により定められた関連施設はライセンス取得の必要なく運営が可能ですが、工場局長(もしくは工場局長が指定した者)に対する通知が必要になります。
■ 空き地、幹線道路、公道や私道などの公共の場所や政府、他人の土地に自動車廃棄物を放置してはなりません。
■ 自動車廃棄物が放置されている場合は、地域の職員に放置場所にその旨の通知を掲示してもらう、もしくは自動車廃棄物の持ち主・所有者に対し、30日以内に自動車廃棄物を移動するように通達してもらいます。
■ 自動車廃棄物の処理業者は有害廃棄物処理業者のライセンスを取得している必要があります。
■ 工場局長は産業廃棄物収集場所および処理場となる土地を差し押さえ・押収する権限を持ちます。当該場所において犯行に使用された財産は犯罪防止、解決、改善、手当のための金銭を得ることを目的に、競売にかけられることとなります。
■ 工業省の基金のひとつとして、「持続的産業基金」を設置します。この基金の財源はこの法律に基づき徴収される罰金、手数料、サービス料、追徴金、違約金、その他の金銭、もしくは担保より受領した金銭、SME開発基金による移管資産となります。
■ 産業廃棄物排出事業者、産業廃棄物輸入事業者、運搬業者そして処理業者に対し、懲役刑や罰金刑を科す規定が定められています。
参考情報
「産業廃棄物処理法草案に対する意見聴取」(中央システム(Law Portal)上の情報、募集期間は2025年03月03日から04月01日まで
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