米国|ハイブリッド車と電気自動車に対する最低音響要件に係わる連邦自動車安全基準(FMVSS)No. 141修正
FMVSS No.141改正規則公布
2022年07月13日、米国運輸省国家道路運輸安全局(NHTSA)は、連邦官報にてハイブリッド車と電気自動車に対する最低音響要件に係わる連邦自動車安全基準(FMVSS)No. 141を修正する改正規則を公布しました。同規則は2022年08月12日から施行となります。
■ 2019年9月17日の規則制定提案通知(NPRM)で提案されたように、適合試験で使用する周囲騒音測定の3分の1オクターブバンドレベルを決定する際に使用すべき単一の時点を指定。
■ ハイブリッド車や電気自動車(HEVs)のメーカーが、製造する各HEVに運転者が選択できる歩行者警告音を搭載することを認める提案など、NPRMの残りの部分を採用しないことを決定。
■ 運転者が選択可能な警告音の提案は、裏付けとなるデータがないため、採用されず。
背景
FMVSS No.141では、歩行者や他の道路利用者を保護するために、HEVが特定の条件下で運転中に歩行者警告音を発することを義務付けています。
ニュートラルまたは前進ギアで停止しており、前進速度が10km/h未満、後退、10km/h以上20km/h未満の一定速度で移動、20km/h以上30km/h未満、30km/h以上で移動の5種類の運転条件が定義されています。それ以上の速度では、タイヤや空気の流れなど他の音で十分検知できるため、FMVSS No.141では警報音は不要とされています。
また、同じ製造者、モデル、モデルイヤー、ボディタイプ、トリムレベルの2台の車両は、動作条件ごとに同じ歩行者警報音を持つことが要求されています(同一性要件)。この要件により、製造者は同じ動作条件に対して複数の音を装備することができなくなっています。
この同一性要件は、2010年歩行者安全強化法(PSEA)の第3条(a)(2)、連邦規制は「製造者が製造時に自動車安全基準に適合する一つ以上の音を各車両に提供することを認めること」という要件に基づいています。また、次の規程も設けられています。
製造者が合理的な製造公差内で、同じメーカーとモデルのすべての車両に同じ音または音のセットを提供することを要求しなければならず、製造者またはディーラー以外の者が音または音のセットを無効化、変更、交換、修正できる仕組みを設けることを禁止しなければならない。
PSEA第3条(a)(2)より引用・仮訳
しかしながら、PSEAは、ハイブリッド車や電気自動車が持つことができる音の数や、同じメーカーやモデルの自動車間で音がどのように異なる可能性があるかについて、具体的な情報を提供していないとされていました。
NHTSAは、PSEAのこの規程について、製造者が上記の異なる動作モードに対して異なる音を装備することを選択できることを意味すると解釈し、また、車両が所定の動作モードに対して複数の警告音を装備することを許可する規則を公布することを制限し、したがって、運転者が選択できる音の可能性を封じているという認識を示していました。
■ 異なる動作モード → 異なる音の実装:OK
■ 所定の動作モード → 複数の警告音の実装:制限
これらの点について、Alliance For Automotive Innovationなどの業界団体等から、いかなる運転状態でも車両ごとに歩行者警報音を無制限に設定できるようにすることを提案されていました。
改正内容
改正箇所
■ 49 CFR § 571.141
改正内容
§ 571.141のS6.7.3を次の内容に置き換え。
§ 571.141 基準 No.141;ハイブリッド車および電気自動車に対する最低音響要件
S6.7.3 各マイクロホンについて、本節のS6.7.2で特定される最小A-加重総合周囲音(minimum A-weighted overall ambient)に関連する時間を用いて、13 の 1/3 オクターブバンドのそれぞれの周囲音を計算する。
改正規則§ 571.141 S6.7.3より引用・仮訳
参考
■ 改正規則(87 FR 41618)/米国連邦官報
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