米国|EPAは、スーパーファンドの下で特定のPFAS化学物質を有害物質として指定することを提案
PFOAとPFOSを有害毒物指定提案
2022年8月26日、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁、United States Environmental Protection Agency)は「スーパーファンド」とも呼ばれる「包括的環境応答、補償、および責任法(Comprehensive Environmental Response, Compensation, and Liability Act、CERCLA)」(参考1)の下で、PFAS化学物質である2つのPFOAとPFOSを有害毒物として指定することを提案しました(参考2)。
この規則制定により、米国でのこれらの有害な化学物質の放出に関する情報の公開を進め、製造・放出した企業には有害物質の汚染を浄化する責任を負わせることとなります。
ここでは、「背景」「目的」「積極的なコメントを出している人々のリスト」について記事になっています。
背景:
PFAS(ピーファス)とは、PFOA(ピーフォア、ペルフルオロオクタン酸、Perfluorooctanoic acid)およびPFOS(ピーフォス、ペルフルオロオクタンスルホン酸、perfluorooctanesulfonic acid)を含むパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物とよばれる化学物質の総称です。
この提案は、PFOAおよびPFOS が人間の健康または環境に重大な危険をもたらす可能性があるという重要な証拠に基づき、PFOAとPFOSの塩および構造異性体を含む化学物質に適用されます。 PFOAおよびPFOSは、癌、生殖、発生、心臓血管、肝臓、および免疫学的効果につながる可能性があることが科学的に示されています。
EPAのリーガン長官は「米国の地域は、この化学物質にさらされること長い間苦しんできました。本日発表された提案は、透明性を向上させ、EPAのPFAS戦略ロードマップに概説されているように、この汚染に立ち向かうためのEPAの積極的な取り組みです」と述べました。
バイデン・ハリス政権の「環境不公正への取り組みと公衆衛生の改善」の計画の下で、EPAはリーガン長官(EPA Administrator Michael S. Regan)のPFAS戦略ロードマップ(2021年10月発表、参考3)を推進し、この提案はこのロードマップの一部となっています。
EPAは、他のPFAS化学物質をCERCLA有害物質として指定することに関するパブリックコメントを求めるという本日の提案に対するコメント期間の終了後に、提案された規則制定の事前通知を発行する予定です。今回の規定と共に、通知前公表版も参考できます(参考4)
目的:
EPAはこの規定により、大量のPFOAとPFOSを製造して環境に放出した団体に責任を負わせることに重点を置いています。PFAS汚染の原因は、住居地域の近くですでに起こっています。最終決定されれば、企業はPFOAとPFOSの放出の国もしくは地域への報告義務が生じます。
加えて、公衆衛生を保護しより良い廃棄物管理を促進するために、汚染の浄化さらには浄化コストの義務が生じます。連邦機関は、PFOAまたはPFOSの保管、解放、または処分に関する通知と、汚染を浄化したことを保証する誓約書(証書のコミットメント)を提供することになります。
EPAは、今後数週間以内に連邦登録簿に規則制定案の通知を公表し、公開後、60日間のコメント期間のコメントを求めています。 その後、EPAは以下のことを施行します。
■ 4つのPFASが含まれる飲料水の情報公開を行います。
■ この施行を促進するため、バイデン大統領の超党派インフラ法を通じて10億ドルの助成金を利用可能にします。
■ 国家PFAS試験戦略に基づく最初の有害物質管理法PFAS試験命令を発行する。
■ これら化学物質の浄化が必要かどうかを判断するために、5つのPFAS地域スクリーニングおよび除去管理レベルを示します。
■ PFOAおよびPFOSの水生生物水質基準草案の公表を行います。
■ PFASのクリーンウォーター法を積極的に施行するためのメモを発行する。
■ 全吸着可能なフッ素廃水法の新草案を公表する。
■ 第5次無規制汚染物質監視規則を発行し、29のPFASが国の飲料水システムに見られる頻度とレベルに関するEPAの理解を深め、2022年末までにPFAS国家飲料水規制を提案する準備をする。
この提案に対して積極的なコメントを出している人々:
・上院多数党院内総務チャック・シューマー(Chuck Schumer)
・上院環境・公共事業委員会委員長のトム・カーパー(Tom Carper)上院議員
・キルステン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員
・下院エネルギー・商業委員会委員長のフランク・パローン・ジュニア(Frank Pallone, Jr.)下院議員
・下院交通インフラ委員会委員長のピーター・デファジオ(Peter DeFazio)下院議員
・ 内務、環境および関連機関に関する下院歳出小委員会の議長のチェリー・ピングリー(Chellie Pingree)下院議員
・下院エネルギー・商業環境・気候変動小委員会委員長のポール・トンコ(Paul Tonko)下院議員
・議会PFASタスクフォース共同議長のブライアン・フィッツパトリック(Brian Fitzpatrick)下院議員
・議会PFASタスクフォース共同議長のダン・キルディー(Dan Kildee)
・ジェニー・シャヒーン(Jeanne Shaheen)上院議員
・デビー・ディンゲル(Debbie Dingell)下院議員
・デボラ・ロス(Deborah Ross)下院議員
・キャシー・ホーチュル(Kathy Hochul)知事
・EPA地方政府諮問委員会保健コミュニティワークグループ議長のニューメキシコ州農務長官ジェフ・M・ウィッテ(Jeff M. Witte)
・EPA地方政府諮問委員会保健地域社会ワークグループ議長で環境ワーキンググループ会長のケン・クック(Ken Cook)氏
参考:
参考1: EPAスーパーファンド・プログラムの詳細
参考2:EPAは、スーパーファンドの下で特定のPFAS化学物質を有害物質として指定することを提案
参考3:PFASの戦略ロードマップ
参考4:ペルフルオロオクタン酸(PFOA)およびパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)のCERCLA有害物質としての指定提案(通知前公表版)
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