2022.09.27
米国|CPSC、衣料用繊維の燃焼性に関する基準案
衣料用繊維の燃焼性基準の改正へ
2022年09月14日、米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、衣料用繊維(Clothing Textiles)の燃焼性に関する基準を改正する規則案を公表し、意見募集を開始しました。期限は11月14日までとなっています。
改正の目的は、既存の条項を明確にし、許容される機器や材料を拡大し、古くなった要件を更新するもであると説明されています。
背景・目的
衣料用繊維の燃焼性に係わる安全基準の背景には、1953年可燃性繊維法の「個人が着用すると危険なほど非常に燃えやすい繊維又は着用衣料の輸入、販売のための製造又は商業上の販売を禁止」する規定があります。
ここで基準に引っかかる「燃えやすい繊維」とは何か、その判断基準はどういうものかという点が焦点になりますが、この点については、CPSCが所管する規則、16 CFR 1610「衣料用繊維の燃焼性基準」にて成文化され、過去、複数回にわたり改正が行われてきました。
その内容は、衣料用繊維製品の燃焼性を試験するための試験装置、材料、手順が含まれており、衣類に使用される繊維及び繊維製品の燃焼性を試験し評価するための国家規格を特定しています。
2016年1月1日から2020年12月31日の間に、米国では衣類の発火に関わる死亡が年間平均81件発生していおり、このうち平均2.2人がナイトウェア、平均78.2人がその他の衣類の発火等を原因とする死亡であったとされています。他方、2000年から2020年にかけて、衣類の火災による死亡者数は全体として減少していると報告されています。
2019年にCPSCは、標準の機器と手順に関する情報、および試験負担を軽減し、明確性を向上させ、現行の業界慣行と技術を反映するためにこれらの規定の更新について、意見募集を行っていました。
そこでは、試験結果コードの明確さ、ストップスレッド(stop thread)仕様の利用可能性と明確さ、ドライクリーニング溶剤の制限、および標準の洗濯仕様を満たす機械の利用可能性に関する情報などが要求されていました。今回の改正案は、その際に寄せられた意見やその他情報に基づき、標準を更新することを提案するものとなっています。
改正案概要
改正案は規則 16 CFR 1610を改正する内容となっています。
■ §1610.2 定義の改正
「ベース燃焼(Base burn)」「ストップスレッド・サプライ(Stop thread supply)」について、定義を修正しています。
■ §1610.4 繊維分類要件の改正
同セクションでは、繊維を燃焼性で分類するための基準について記載されていますが、改正案では、表面起毛繊維織物(Raised surface textile fabric)について、それぞれの分類基準を修正しています。
その概要は次の通りです。
| Class | 表面起毛ではない繊維織物 | 表面起毛繊維織物 |
|---|---|---|
| 1 | 燃焼時間:3.5秒以上 許容(Acceptable) |
燃焼時間:7秒超 or 燃焼時間:7秒以下(SFBB試験結果コード) 急速表面フラッシュ燃焼のみ 許容-通常燃焼性 |
| 2 | Class2は当該繊維織物に適用なし | 燃焼時間:4~7秒(ベース燃焼(SFBB)) 許容-中間燃焼性 |
| 3 | 燃焼時間:3.5秒未満 非許容(Not acceptable) |
燃焼時間:4秒未満(ベース燃焼(SFBB)) 非許容-急速&高強度燃焼性 |
■ §1610.5 試験装置・材料の改正
同セクションでは、試験装置や材料についての要件を定めています。「ストップスレッド・サプライ」、「業務用ドライクリーニングマシン」、「ドライクリーニング用溶剤」について修正が提案されています。
>「ストップスレッド・サプライ」
この供給装置は、テクスサイズ(Tex size)が 35 から 45 テクスである3層、白、マーセライズ、綿 100%の縫い糸のスプールからなり、チャンバーの側面に固定され、位置を固定する手回しネジを緩めることで引き出すことができるものでなければならない。
>「業務用ドライクリーニングマシン」
業務用乾ドライクリーニングマシンは、過塩素酸エチレン溶剤または炭化水素溶剤と、§1610.6 (b)(1)(i) に規定するカチオン性乾燥洗剤を用いて、自動のdry-to-dry cycleを提供できるものでなければならない。
>「ドライクリーニング洗剤」
溶剤は、過塩素酸エチレン、商用グレード、または炭化水素溶剤、商用グレードでなければならない。
■ §1610.6 試験手順の改正
同セクションでは、洗濯の前にドライクリーニングを行う必要のあるもので、特定のケースについての修正を盛り込んでいます。「パークロロエチレンの場合」、「炭化水素の場合」などです。その他、試験における選択の手順についての項目を修正しています。
■ §1610.7 試験シークエンス・分類基準の改正
このセクションでは、試験順序と分類基準について、ステップ毎に規定されており、それぞれ修正内容が提案されています。
■ §1610.8 報告結果の改正
燃焼させた各試験片の燃焼性の結果を記録するために使用される試験結果コードの各項目や用語について規定されています。
参考
■ 意見募集/連邦官報
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