米国|米国上院、モントリオール議定書の「キガリ修正条項」を承認

米国、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の生産と消費の世界的な「段階的な削減条項」に参加

2022年9月21日、条約文書117-1の上院審議において、 HFC(ハイドロフルオロカーボン)排出量を制限するキガリ修正案が、投票の結果69:27となり、承認されました。HFCはエアコンなどの電化製品に広く使用されています。

米国はすでにHFCの段階的に削減するプログラムを実施しているため、国内での直接的な影響はほとんどないと考えられています。しかし、この批准により今後各国と米国のHFC取引に影響が出てくることが考えられてます。

この記事では、米国上院のモントリオール議定書の「キガリ修正条項」の承認の「背景」と「内容」についてまとめています。

米国上院のモントリオール議定書の「キガリ修正条項」の承認の背景:

「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」は、オゾン層の減少による悪影響から人の健康及び環境を保護するために、オゾン層を破壊する物質の廃絶に向けた規制措置を実施する国際的な取り決めです。

HFCはすでにモントリオール議定書とその後の改正の下で大部分が段階的に廃止されたクロロフルオロカーボン(CFC)やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の代替品としてエアコンなどの電化製品に広く使用されています。

2016年10月15日にキガリで開催されたMOP28(第28回締約国会合)でオゾン層を枯渇させる物質に関するモントリオール議定書の修正案が採択され、HFCも強力な温室効果ガスとして「キガリ修正条項」に記載されました。

米国はすでにキガリ修正条項の要件を反映した米国イノベーション製造法(American Innovation and Manufacturing Act of 2020(AIM法)において、HFC段階的削減プログラムを実施しています。アメリカ合衆国環境保護庁(United States Environmental Protection Agency、 EPA)もまたAIM法の下で2つの規則を持っており、米国による「キガリ修正条項」の承認は国内での「HFCの削減プログラム」は継続されます。これらの事情から、国内でのHFCの産生や消費には直接的な影響はほとんどないと考えられています。

米国上院のモントリオール議定書の「キガリ修正条項」の承認の内容:

2022年9月21日、条約文書117-1の上院審議において、 HFC排出量を制限するキガリ修正案が承認されました。今後大統領が米国の批准書を提出すると、米国は修正案の締約国となります。これは第4条の貿易制限の対象でHFC貿易を禁止されている非締結国に米国が含まれないため、結果として米国と修正条項を批准した各国とのHFC取引が妨げられることがないと考えられます。

このキガリ修正条項の米国批准は、多国間の環境協定を国内法に組み込むための大きな一歩ともなることから、アメリカ合衆国に本部を置く自然保護団体シエラクラブ(Sierra Club)の国際気候・政策キャンペーンディレクターであるシェレル・ブレイザー氏も「バイデン政権と議会がこの勢いを土台に、気候危機を回避し、時代遅れの汚れたエネルギーから移行するために全力を尽くすことを楽しみにしています。」と声明(参考2)を発表しています。

参考:

参考1:Congress

参考2:シェレル・ブレイザー氏の声明

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