定期レビューによる民間規格との整合性維持
2022年10月19日、米国エネルギー省(DOE)は、省エネルギープログラム-電気モータ試験方法を改定し、最終規則として公布しました。本最終規則では、関連する民間試験規格の更新と整合するように、電気モータに関するDOEの試験方法の該当範囲の修正を行いました。本規則の発効日は2022年11月18日ですが、最終規則への適合は2023年04月17日に実施される製品試験からとなります。
概要
エネルギー政策保全法(EPCA)では、試験方法の修正が、試験方法の実施に不当に負担をかけず、代表的な平均使用サイクルにおけるエネルギー効率、エネルギー使用、及び推定運転コストを反映した試験結果を生成するよう合理的に設計されているという要件を、より正確または完全に満たすかどうかを判断するために、電気モータを含む各種の対象機器の試験方法を少なくとも7年に一度評価するようDOE に求めています。
本最終規則では、関連する民間試験規格の更新と整合するように、電気モータに関するDOEの試験方法の既存の範囲を修正しました。また、修正範囲の対象となる追加の電気モータの試験方法、適切な測定基準及び補足定義を追加し、民間規格への参照を更新して最新版を参照することとしています。
さらに、DOE は、試験結果の比較可能性をさらに確保するために、規定された試験条件に関する特定の民間規格を採用しています。また、DOE は、プール専用ポンプモータ以外の電気モータの認証試験及び代表値の決定に関する規定を修正し、当該規定を他の対象製品及び機器に対する認証要件と整合するように再編集しています。
最後に、DOEは、プール専用ポンプモータの認証試験及び代表値の決定に関する規定を追加します。
経緯
2021年12月17日、DOEは、電気モータ試験手順に関する規則制定提案通知書(NOPR)を公表しました。
NOPRにおいて、DOEは、追加の電気モータを追加するために試験手順の現行範囲を修正し、この拡大した範囲の結果、定義と測定基準の要件のサポートに必要な関連の更新を実施すること、参照する民間規格の最新版を参照により取り込むこと、DOEが範囲に含めることを提案していた追加の電気モータの試験に使用する追加の民間規格を参照により取り込むこと、を提案しました。
この提案では、特定の用語の定義を追加することにより、現行の試験方法の範囲と試験方法を明確にし、製造事業者の試験負担を軽減するために現行の垂直モータ試験方法を修正することを目的としています。
2022年02月04日、DOE は、2022年02月28日までの意見提出を認める意見提出期間の延長を認める通知を公表しました。また、2022年02月15日までに提案に関する意見書、データ、情報を提出する機会を設定しました。
最終規則の概要
本最終規則において、DOEは以下のように試験方法を修正しました。
■ (1) 民間規格の更新を反映するために、IEC設計N及びHモータの既存の定義を更新する。特に新しい民間のモータ設計指定であるIEC設計NE、HE、NEY及びHEYに関する民間の命名法の更新を反映するために既存範囲を修正し、対応する定義を含める。
IEC:国際電気標準会議
■ (2) 「基本モデル」の定義を「機器クラス」の用語に依拠するように修正し、「機器クラス」の定義を追加して、モータの規定を他のDOE規制製品及び機器に関する規定と整合させる。
■ (3) 空冷式電気モータ、500馬力を超える電気モータ、小型と考えられる電気モータ(例えば、HV)に対する試験方法、全負荷効率測定値、及び補足定義を追加する。インバータ専用モータ、及び同期モータ。
■ (4) 参照することにより、NEMA MG1の最新版(すなわち、NEMA MG2)を取り込む。NEMA MG1-2016 (Revision1、2018) ANSI-approved2021)及びCSA C390-10(以下、CSA C390-10)という。
他に、IEC 60034-12:2016、 Edition3.0 2016-11「回転電気機械、Part12単相三相かご形誘導モータの始動性」、IEC60079-7:2015、 Edition5.0 2015-06「爆発性雰囲気-Part7: 安全性向上による機器保護」、IEC60034-12:2016 内で参照されていて試験手順に必要なNFPA20 「防火用定置型ポンプ設置基準」2022年版(NFPA20-2022)も参照する。
NEMA:米国電機製造業者協会、ANSI:米国国家規格協会 、NFPA:全米防火協会
■ (5) 修正された試験方法の範囲に含まれる追加モータの試験を支援するために、参照により追加民間試験基準及び試験指示書を取り入れること。CSA C747-09 (reaffirmed 2019) (CSA C747-09)、 IEEE114-2010、 及び IEC61800-9-2:2017 を参照すること。
CSA:カナダ規格協会、IEEE:電気電子工学会
■ (6) 定格周波数 及び定格電圧の用語の定義を追加することにより、モータに関する試験要領の詳細を追加すること。
■ (7) 製造者の試験負担を軽減するため、立形モータの試験方法を更新する。
■ (8) 全国的に認められた認証及び認定プログラムに関連する「独立」の定義を追加する。
■ (9) メーカーは、3つのオプションのうち1つを使用して電気モータのエネルギー効率を証明することを許可する。
(i) 認定試験所でモータを試験した後、自ら認証を行うか、第三者が製造者の認証報告書を提出する。
(ii) 認定試験所以外の試験所でモータを試験し、国が認めた認証プログラムがモータの効率を認証する。
(iii) 代替効率決定方法(AEDM)を使用し、国が認めた第三者認証プログラムがモータの効率を認証する。これらの規定は、2022年1月1日以降に発行されるモータの新規または改正基準の遵守日から、認証のために必要となる。
■ (10) モータの省エネ基準を採用する次の最終規則の遵守日から適用される代表値の決定に係る規定を見直す。
■ (11) モータのAEDM規定を見直し、試験方法の範囲に含まれる全てのモータに適用する。
■ (12) 認定機関及び認証プログラムの承認及び承認取消しの手順をモータに適用するよう改正し、試験方法の適用範囲に含まれる全てのモータに適用すること(認証試験、AEDM、代表値の決定に関する規定を10CFR part431から10CFR part429 へ移行)。
■ (13) 認証試験、AEDM及び代表値の決定に関する規定を10CFR part431から10CFRpart 429に移行すること。
■ (14) プール専用ポンプモータの認証試験及び代表値の決定に関する規定を追加する。
採用された改正内容は、改正前の試験方法の規定と比較し、表にまとめ、採用された変更理由を示しました。
DOE は、本最終規則に記載されている修正は、現在試験方法の範囲内にあり、省エネルギー基準に準拠することが求められている電気モータの測定効率に変化を与えないと判断しています。
今後の試験方法の適用に関する注意事項は、下記の通りです。
本最終規則において採用される修正された試験方法の発効日は、本書が連邦官報に掲載されてから 30 日後です。また、エネルギー使用またはエネルギー効率の表示は、本最終規則の公表から180日後に開始される修正された試験方法に準じた試験に基づいて行うものとします。
DOEは、本最終規則により試験方法の範囲に追加された電気モータの製造事業者が、当該電気モータの省エネルギー基準が策定されるまで、連邦認証またはラベリング目的のために試験方法を使用する必要はないことに留意しています。
しかし、製造業者、販売業者、小売業者、及びラベル業者が、当該モータの消費エネルギーまたは同コストに関して何らかの表示を行うことを選択した場合、当該の自主表示は、試験手順及びサンプリング要件に従って行われなければならず、当該表示は、当該試験結果も公正に開示することになります。
さらに、10CFRpart431、subpart Bの省エネルギー基準の対象となる電気モータの製造業者は、電気モータの改正省エネルギー基準を採用する最終規則の遵守日から、10CFR429.64(d)~(f) に新たに採用された認証規定に従うことが義務付けられる予定です。
同様に、DOE は、10CFR431.484の試験方法の範囲内にあるプール専用ポンプモータの製造事業者は、これらのモータに対する省エネルギー基準が制定されるまで、連邦認証またはラベリング目的のためにその試験方法を使用する必要はありません。
しかし、製造業者、販売業者、小売業者、及びラベル業者は、当該モータによって消費されるエネルギー消費量または同コストに関して何らかの表示を行うことを選択する場合、そのような自主的な表示は、試験手順及びサンプリング要件に従って行われなければならず、その表示はまた当該試験結果を公正に開示しなければなりません。
また、10CFRpart431、 subpart Zの省エネルギー基準の対象となるプールポンプ専用モータの製造業者は、これらのモータに対する新しい省エネルギー基準を採用する最終規則の遵守日から、10CFR429.65で新たに採用された認証規定に従うことが要求されます。
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